今回は、スロットの裏モノ機種の設置事情についてのご質問にお応えします。
韓当義公 さんからのご質問
楽太郎様、こんにちは。
以前のブログからずっと読ませて頂いています。
はじめて質問させて頂きます。
楽太郎様は1975年生まれとのことですが、私はその少し年上のおっさんです(笑)
私は勤め先が東海一円を管轄する事業所でして、サポートの都合上神奈川県西部まで動く事があります。
(中略)
10代、20代の頃から模範的なスロットジャンキーでして(笑)、当時は専ら裏モノで危ない勝負をしておりました。
出先の神奈川県の店で空拳を打ったのがおそらく最後の裏モノ実戦で、最近久方ぶりにその店に行きノーマル機を打って負けた際に「裏モノ時代ならさっきのビッグ1発が引き金になってプラスで終われたかも」・・・などと、今では健全な台しかない店内でそんなケシカラン事をついつい考えてしまいました(笑)
質問は、当時の裏モノ台の設置事情です。
私の認識では、裏モノがアツい地区と、目立たない、設置が無い地区というものがありました。
県によってもそうだと思います。
神奈川県などはもうバリバリに裏返っていた印象です。
このような違いは、ホール組合の営業姿勢、警察の取締りが強いか弱いか、という理由なのでしょうか?
裏モノを設置すれば当然(私のような・・・)博打好きな客が常連になり、店は万々歳だと思います。
でも、当時でも裏モノがある地区と、無い地区があり、全国的にはどうなのか知りませんがどうしてその様な違いが生じるのか今になって不思議に思っております。
ご回答頂く際には記事でも、メルアドへのご返信でも、どちらでも構いません。
つまらない質問ですので急ぎではありません。
お時間があります時にお願い致します。
________
ここまでが、韓当義公 さんからのご質問です。
それでは回答です。
回答
楽太郎のキャリア上では…
まず、この楽太郎、学生時代のアルバイトも含めれば、スロットの裏モノ設置店で「勤務」はしていました。
しかし、自ら管理職としてカバン屋(プログラム改変技術者/業者)に発注したり、直接的な遣り取りをした事が無いので、その時代の事はあくまでも先輩世代からの伝聞です。
最も参考になるのは、引退した釘の師匠で、この方は現役時代は「顧問」的な身分を与えられており、今で言うパチンコスロットコンサルタントのような立場で自社が付き合っていた方です。
なので、当然そういった裏モノ発注にも携わっていた訳ですが、今回のご質問に関わる事については
①エリアで1店舗でも(カバン屋が)入っていたら、大体は他の店舗にも入っていると考えても良い
②エリアに1店舗も入っていない場合があるが、それは所轄が非常に厳しいところである。
以前見ていた別法人店舗の営業エリアでは、組合の会合の時に生活安全課担当者が乗り込んで来て「イジってない店は、血判捺せ。全店捺せるよな?」と促して来て、「裏モノ設置してません、今後も設置しません」という拇印付きの誓約書を作らされた事もある
③事務所の電話帳に、謎の個人名の番号が沢山記載してあるような店は、大体はかつてカバン屋と取り引きしていたり、第一線からは引退したヤクザを”地元の有力者”扱いで「チンピラがゴネた際などの落着係」にしていたり、退官した所轄担当者(必ずしも生活安全課ではなく別部署の場合もあり)と「個人パトロール」付き合いや「困った時の相談役」にしていた店だと考えて良い
こういった主旨の事を話していました。
昔話
先程挙げた①に関しては、若い頃に打ち手としても実感していたため、十分にイメージができます。
これは全国各地、それぞれの場所で、「裏モノがアツいエリア」というものがあった事かと思います。
③に関しても、今の所属会社で若手時代に「●さんという方が景品カウンターに来たら、セブンスターを1カートン差し上げて」と伝達されていた方が居ました。
よくよく聞けばその方は「昔、所轄の担当者だった人」との事で、たまに個人的に様子見で各店舗を回って「何事もないか!?ヨシヨシ…まあ、何かあったら言って来いよ!」とタバコなどの物品を”謝礼”として受け取って行くとの事でした。
また、元ヤクザかまでは分かりませんが、「地元の有力者」として伝達されている、個人名で電話帳に記載されている方は居ましたが、自ら「出動要請」した事は無いので、詳しい事は分かりません。
そして今回のご質問に関わるカバン屋ですが、私の勤務店舗の電話帳にも「謎の個人名」が沢山記載してありましたが、そのどれが該当するのか、同じエリアの他店も同じような裏モノ事情だったのかまでは分かりません。
ただし、エリア内には裏モノ設置店ばかりでしたので、取り締まり行政側から見れば「真っ黒」なエリアだったのは事実でしょう。
その後、この裏モノ事情がどうなったかと言うと、全国一斉だったのか「真っ黒だと目されていた」都道府県単位だったのかまでは分かりませんが、「30Φ機種の一斉点検」というものがありました。
その皮切りになったのが、韓当義公 さんの勤務エリアである東海地方です。
記憶の限りでは、愛知県から主基板ROM検査/V2チップの型式照合が始まり、ご質問でお書き下さった空拳や、私が愛したブルーラグーンなども次第に撤去され、故障や設置期限切れ、店舗数の減少、4号機から5号機時代への移行等も影響して、裏モノはこういった経緯で姿を消して行ったと言えます。
時期的には、エリア差はあるでしょうが、2003年~2005年頃のお話になるかと思います。
そして最後に、②に関しては、これは警察庁による昔の行政講話にも、似たような話が出て来ます。
不謹慎ながら、当時の業界の裏モノ事情を知る事が出来る良い資料だと思うので、該当する箇所を抜粋します。
[参考]行政講話内容
2004年(平成16年)2月27日
全日遊連 緊急全国理事会
警察庁生活環境課 課長補佐 若田英氏による行政講話の一部
折角の機会なんで、最後に不正についてお話をさせていただきたいのですが、今のポストに来て2年半、3年位になるんですが、かつて無いくらいヒドイです。
唖然とするしか無い。
これは、地域的に温度差があるので、全国47都道府県がこうだという認識を持っている訳ではないんですが、少なくとも、幾つかの県では、一部の不正の輩という言葉が当たらない。
1つの裏ロム業者が、1つの通りを挟んだ、全店にやっていたりするんです。
隣がやったから、良かったからじゃないんですよ。
裏ロムを取り付けている日を見ると、皆一斉に契約しているんですよ。
これでは、不正の一部の輩という言葉はおかしいとおもいませんか?
ある地域全部ですから。
そうなると、新規則施行後にBモノが多くなるから取り締まりを強化してくださいって言葉は何なんですか?ってことになります。
今だってヒドイです。
不正改造が多いある県で不正撤廃決起集会を開催されて、一人一人から「うちは不正をやっていません」という拇印捺印をもらって、出して頂いた県が幾つかありますが、今の道路で全部やっていた県はその中の1つです。
どういう顔してサインしたのでしょうか?
ある意味で、今回の規則改正にまつわる作業、その後の皆さんの自主的取り組みで、こういう不正をやる人達をどうやって排除していくかを、真剣に考えなくてはならないと思います。
今お話した、みなしだとか、認定とかの話の中で、きちんとした制度を作って皆さんに不平等が無い中で競争ができる環境を作っていきたい。
そのためには、そういう不正な人達が我がもの顔で歩けない状況を作っていただきたい。
我々も頑張りますので、皆さんもそういったものを押し出す力を作って発揮していただきたい。
今全日遊連さんとか関係団体の方と、施行後にどういう環境を作っていくかについて、色々お話させて頂いている最中ですので、各県でご協力を頂いて、各県でもこういう話をして頂きたいと思っております。
不正改造に暴力団の関与があったりですね、ある県ではある不正改造事件で100台以上の不正機を押収してきた。
その同じ業者の他の店で、変更承認が出てきて、ロムチェッカーを通して見ると全部NGだった。
よく変更承認申請出せます。
許可営業というものをあまりにバカにしてませんかという感じです。
その営業者をどうこうというのは、事件捜査とか行政処分でやっていけばいいことですから、それは公安委員会の仕事です。
ただ私が言いたいことは、こういう人が蔓延しないように、どう止めるかについては、「みなし遊技機」とか認定といったことを1つずつ確実にやっていくしかない。
自分の所は大丈夫であっても、その隣の県では同じことがあって、すぐそれがドミノ倒しのように、いつ襲ってきてもおかしくありませんから、綺麗なところは、それが蔓延しないように、きちんとした防止策をとっていただきたいと思っております。
長々と申し訳ありませんでした。
私の方からは以上であります。
・・・ここまでが、2004年(平成16年)当時の行政講話の内容の一部です。
※全日遊連にデータストックしてある資料から書き出しました。
まとめ
行政講話をご覧頂いた通り、今の感覚で読めば、はっきり言ってどうしようもないくらい無茶苦茶な業界な訳ですが、そういう時代の方が良かったと思っている打ち手もいらっしゃるかと思います。
ですが、
・小役カットで投資がガンガン進む!
・7万突っ込んで8万返って来た
・2日間で月給分勝った!/負けた…
・筐体は焼きゴテだらけで、下パネルはボコボコにされていた
・初見のお店の地下フロアに入ったら裏モノフロアで、そこには殺気や怨念が渦巻いていた
・数日間勝ち続けていたら、スーツにアロハシャツみたいな格好の男から「おにいちゃん、ほどほどにしときなよ?」みたいな声掛けをされた
・気持ち良く箱を積んでいたら、3~4人のチンピラがやって来て「ご苦労さん!」と肩を叩かれて、店員が呼ばれて来て計数させられ、全部持って行かれた
・特に営業時間や遊技ルールの変更の告知は無いのに、何箱か積んでいたら店員から「これで、計数でお願いします」と声掛けされて、拒否した場合は出入り禁止にすると言われた
・周囲が凹んでいる中で自分だけカチ持っていたら、後ろの方から野茂英雄全盛期のストレートのような勢いで30Φメダルが飛んで来て、後頭部にHITした
・「伊勢海老orアンコウ確定!」という札が挿してある30Φ大花火を打っていたら、理不尽なハマりを繰り返しお財布が空っぽになったので富士銀行にお金を下ろしに行き、帰って来たら何故か「サメ以上!」に降格していた
・裏モノ仕様だと思って張り切って回していた兜だが、どうやらノーマルであると気付き、しょんぼりして退散した
【参考】2016年2月17日公開
こういうのは、やはり普通の感覚では無いですし、それこそ「遊技」とはかけ離れた代物です。
※いくつか、楽太郎の体験談が含まれています…
なので、私としては、
「刺激的じゃなくなったけど、まあ、業界的には15年くらい前に比べれば凄く安全になった」
「丁半博打的なスロットとの付き合い方ではお財布も精神状態も持たないから、そういう意味では遊技環境は健全化した」
という印象を持っております。
でも、本音を言えば、昔のMAX711枚のノーマルAタイプ機で、5千円くらいでBIGを引けるか退勤後にひと勝負していた頃が一番楽しかったし収支もある程度の幅に落ち着いていたので、その時代を懐かしく思い出したりする時もあります。
以上、韓当義公 さんからのご質問にお応えする形で、昔の裏モノ事情についてお話しして参りました。
今回は、これくらいにしておこうかと思います。
コメント頂ける方は、下の方からお願い致します。
「裏モノ、久し振りに打ってみたいぜ」
「世代的に一度も打った事が無いので、ちょっと興味がある」、という方は、そっと押して下さい。
[記事公開]
2018年4月19日
Pingback: 4月19日(木)新ブログ更新その②-『昔の裏モノスロット機の設置事情についてのご質問-回答』 | パチンコ屋の裏話 現役店長がこっそり更新
懐かしいお話ありがとうございました。
裏モノは楽しかったですね。
パチスロは連チャンしてナンボって感じでした。
話がちょっと変わりますが、シオサイだったか忘れましたが沖スロで、光やすい回転数が書かれた表が貼ってありましたが、裏モノじゃなくドノーマルだった台がありました。
あの表は、誰がなんのために作ったのか今でも不思議に思っています。
懐かしいですね
光りやすい回転数が書かれた表は「吸い込み方式だったときの名残り」と聞きました
吸い込み方式と言っても裏モノではなくちゃんとしたオモテの機械です1.5号機(ペガサスなど)がそうでした
一定枚数を吸い込んだらボーナスフラグが成立し
どれだけ吸い込んだらフラグが立つのかが決まっていましたので表が役立つというわけです
ペガサスで逆押しをしている場面を見たことはないでしょうか?
逆押しをして小役を外すことによって払出しをなくし、吸い込みを早めてボーナスを早く吐き出させる
という仕組みです
Pingback: 昔の裏モノスロット機の設置事情についてのご質問-回答 | パチパチスロスロあんてな
パチで谷村先生がメーカー毎に当たりやすい回転数を発表してたので、谷村先生の信者がいるんでしょう。
私も谷村先生の理論を実践した事があり、28台目、14000円で見事オスイチを決めました。しかし単発だったので信仰心が足りなかったみたいです。
谷村先生が指示された回転数の台を打ったのですがなかなか当たらなかったのは、台の基盤が壊れていたのでしょう。谷村先生が間違った事をおっしゃる筈がないですからね。明日にも「特定の回転数は当たりやすいはずなのに、他の回転数と当たる確率が同程度なのはバグではないか!」とメーカーにクレームいれようと思います。
Looking at this article, I miss the time when I didn’t wear a mask. baccarat online Hopefully this corona will end soon. My blog is a blog that mainly posts pictures of daily life before Corona and landscapes at that time. If you want to remember that time again, please visit us.