スロットの「裏モノ」を設置したいと思いますか?なぜ昔は「裏モノ」が沢山流通したのですか?-回答

今回は、スロットの裏モノについてのご質問にお応えします。

 

営業係長 さんからのご質問

初めまして。

いつも楽しくツイートやブログを拝見させて貰ってます。

 

私は楽太郎さんと恐らく同年代なサラリーマンです。

 

大学時代(平成7年~9年)にパチンコ店でアルバイトをし、一度は本気でこの業界に入ろうかな?と思ったくらいのパチンコ好きです。

 

パチスロが5号機になった頃に一度引退したのですが、最近また色々面白い機種が増えて徐々に現役復帰しているところです。

 

さて、1つ質問があるのですが、現在のパチンコ業界では絶対有り得ないとは思いますが、パチスロのいわゆる「裏モノ」について、楽太郎さんの管理されている店にもしそのような機種の売り込みがあったら導入されますか?

 

また、パチスロの裏モノがなぜ昔はあれほど流通してたのか、独自の見解で結構ですのでお考えを聞かせて頂けますでしょうか?

 

宜しくお願い致します。

________

ここまでが、営業係長 さんからのご質問です。

(全文そのままですが、TwitterのDMでのご連絡でしたので、改行等で記事の体裁に仕立て直してあります)

 

それでは、回答です。

裏モノもういいや

回答

裏モノを導入したいか?

まずは、私が裏モノ機種を設置して、営業に使ってみたいかどうかについてお応えします。

 

結論から申し上げると

「興味はあるが、設置しない、使わない」

 

こんな感じになります。

 

理由をお話します。

 

興味はある、とした点については、店舗管理責任者として会社が要求する営業数字を継続的に残し続けたり、店舗運営上のコストを考慮した場合、魅力的に見える場合があるからです。

 

一言で裏モノと言っても、そのプログラム改変の内容や挙動の特徴には大差がある訳ですが、概要としては

 

  • 投資金額の水準が上がる(小役確率の低減など)
  • スランプが大きくなる(差枚数の上下幅が大きくなる)
  • 特定役や小役連、特定条件下での小役に強い意味が生じる(次回転にアツくなれる)

 

こういった特徴がある事は改めて申し上げるまでもありません。

 

こういった「普通(検定機)とは異なる挙動」を示すように、メーカー(販社)や店側が絡んで意図的にプログラム改変した台を遊技する事により現出する営業状況としては

 

  • 喜怒哀楽の振れ幅が大きくなる
  • 同じ設置機種でも(実際には中身が違うので)、集客に店舗差が生じる
  • お店側は比較的楽に営業の独自性を演出できる場合がある
  • 口コミ効果で、ギャンブル志向が高い層を勝手に惹き付ける
  • 固定客が付けば、入替が不要なコーナーになる(新機種購入費用の節約)

 

こんな感じです。

 

特に、最初に挙げた「喜怒哀楽の振れ幅が大きくなる」という点に関して、これがまさに4号機から5号機、またそれ以降或いは今後の改正規則時代の「スペックダウン」によってホールなり打ち手なりが失ったり減算したものであり、射幸性/遊技意欲の高低にも関わって来るものと言えます。

 

設置しているだけで、

  • 悔しい
  • 嬉しい
  • もう一回当てたい
  • 手痛くやられたから、もう止めた!・・・でも、ついついまた打ってしまう!
  • デカく勝った!

 

こういった感情を揺さぶってくれる場合もある訳です。

 

諸規制や今の世情下では、それを広告宣伝や特殊な営業手法、検定機で創出する事は難しくなって来ています。

 

そういった流れで、不謹慎な言い方になりますが、「裏モノ使ってみたいか?」と聞かれれば「興味はある」という回答になります。

 

なぜ設置しないか?

興味があるなら、ではなぜ設置しないのか?

 

それについては、一言で言えば時代が変わったから、という事になります。

 

これは、裏モノの事に限らず、釘調整や派手な営業手法全般についても同じ事が言えますが、20年以上も昔であれば、バイクのカスタムみたいな感覚でメーカー(販社)側もホール側も、好き勝手やっていた訳です。

 

失礼な言い方にもなりますが、それこそがぱちんこ業界であり、打ち手の多くもそういった胡散臭さ或いは非合法さまでも許容し、期待もしていました。

 

私自身が、その内ての一人でもありましたから。

 

これは、旧ブログで連載していた過去記事をご覧頂けば、私と同年代かそれより上の世代の読者の方にとっては、当時のホール内の異空間的な雰囲気と共に、思い出が蘇って来るかと思います。

 

【参考】

①2016年1月25日公開

『また打ちたい懐かしの裏モノ①ブルーラグーン』

 

②2016年1月26日公開

『また打ちたい懐かしの裏モノ②エルフドリーム』

 

③2016年1月31日公開

『また打ちたい懐かしの裏モノ③電撃あらっ太郎』

 

④2016年2月1日公開

『また打ちたい懐かしの裏モノ④ダイナマイトキッズ』

 

⑤2016年2月11日公開

『また打ちたい懐かしの裏モノ⑤海人』

 

⑥2016年2月17日公開

『また打ちたい懐かしの裏モノ⑥兜』

 

⑦2016年3月25日公開

『また打ちたい懐かしの裏モノ⑦リズムボーイズ』

 

今ではもちろん、取り締まり行政や健全化組織のチェック目線は厳しいものであり、非通知/無作為での立入調査も精力的に実施されていますから、上記のような機種が「活躍」した時代は、もう遠い過去の話と言えます。

 

また、営業目線で申し上げれば、裏モノを設置する事で「失うもの」の方が大きい/多いのが今の業界事情や世情とも言えますから、尚の事設置したいとは思わず、その必要性も感じません。

 

むしろ、私も含めて多くの店舗管理責任者クラスは、それを単なるリスクとしてしか考えていないのが現状です。

 

なぜ昔は裏モノが流通したのか?

次に、なぜ昔は裏モノが流通していたのかというご質問にお応えします。

 

色んな回答の選択肢がある訳ですが、独自の見解でという事ですから、今回は

  • 「旧時代における業界の雰囲気」
  • 「遊技機(基板)の扱い方、流通制度上の理由」

 

という2点にフォーカスしてお応えしたいと思います。

 

まずは、「旧時代における業界の雰囲気」について、メーカー側の視点で語られたものがありますので、ご覧頂こうかと思います。

 

〇講演内容

里見 治氏(サミー株式会社 代表取締役会長)

講演『新経営者各位に向けてのメッセージ』

2017年12月11日

於:ニューギン東京ビル 会議室

 

こちらは、遊技産業の現状と見通しについて触れ、

  • 「規則改正」
  • 「依存問題」
  • 「業況」
  • 「遵法営業」
  • 「営業戦略」
  • 「次世代経営者へのメッセージ」

 

こういった要素が盛り込まれた内容になっています。

 

この中で、遵法営業に関する事について、一部分を抜粋して紹介します↓

________

パチンコもパチスロも、「適度な射幸性を持ったゲーム」と言われます。

 

射幸性がなかったらもうパチンコでもパチスロでもない。

 

ただ、「適度な射幸性」というのがどこにあるのかというのが問題です。

 

この辺を、いずれ行政にも理解してもらうというのは、周りに多くの応援団を作りながらでないとできません。

 

そうした応援団を作りつつ、地道に理解してもらうということが必要なのだろうと思います。

 

違和感を覚えるのは、行政に対して”泣く子と地頭にはかなわない”と、とにかく頭を下げておけばいいという態度です。

 

当然、守るべきことは守ったうえで、いろいろなことをさせてください、ということが必要なのではないかと思います。

 

私はそういうつもりでこれまでやって来ました。

 

行政から言われて約束したことは、われわれもきちっと守る。

 

そのうえで、実情に合わない規則を、変えていただくようお願いする、こういう姿勢が必要です。

 

古い時代までさかのぼると、行政の言うことは聞かざるを得ない。

 

とにかくここのところは丸く収めていこう、と言わざるを得ないような時代環境というのがあったと思います。

 

例えば、ホールでクギを極端に曲げて、始動穴に全く玉が入らないようにしたり、メーカーは、違法なプログラムを組んだり、違法なROMを使ったり・・・とか、そういうことが公然と行われた時代も、事実ありました。

 

行政から何か言われると、何とか頭を低くして、行政の怒りをやり過ごそう、というような時代がありました。

 

今は違います。

 

ここにお集まりの皆さんも、当然違法行為はしていないと思います。

 

パチンコ・パチスロを生業として、一生懸命やっているわけです。

 

そこに仕事としての誇りをもって、良いこと悪いことはっきりさせたうえで、やはりきちっと言うべきことは言わなくてはならない。

 

守るべきことは守りながら、その代わり、実情を吐露し、お願いをする、理解をしてもらう。

 

これが必要です。

 

そのためには、われわれ業界だけで、話をしているだけではダメです。

 

そういう意味で、私は応援団を作っておかないとダメなのではないかと思います。

 

ただし、応援団を作るにしても、われわれがきちっとしたことをやっていないと、話になりません。

 

応援団をお願いしたけど、結果として、応援団が恥をかくような形になってしまうようでは、どうしようもないですよね。

________

ここまでが、里見氏による講演の内容の一部です。

 

本件に直接関わる箇所は、文字協調して色付けしました。

 

「違法なプログラムを組んでいた、不正なROMを使用していた、そういう時代もあった」など、本来は触れたくない事でしょうが、それを敢えて公言したという点でも、貴重な講演だと思っております。

 

こういった、悪い意味で

  • 「やっちゃえ!」
  • 「バレなきゃOK」
  • 「バレたら、取り敢えずペコペコしとけ」

 

といった風潮は、当然ホール側にもあった、打ち手もそれを許容した、そういう時代もあったという事です。

 

〇「遊技機(基板)の扱い方、流通制度上の理由」

最後に、ハード面やその取り扱いの仕方、遊技機流通制度上の理由で、なぜ裏モノが横行していたのかを解説して、締めたいと思います。

 

私はホール側の人間なので、ハード面やプログラム上の詳細についてまでは知り得ません。

 

しかし、それなりのキャリアはありますから、掻い摘んでお話しする事くらいはできます。

 

まず、現在ではスロット遊技機と言えば、普段目にしているものをそのままイメージするかと思います。

 

しかし、少なくとも2000年前後くらいまでは、スロット遊技機=筐体ケース(操作性に関わるハード)と主基板(プログラム)とが組み合わさったものという認識でした。

 

例えば、最近話題になった認定申請という制度がありますが、これに関連付けてお話しすれば、業界初の認定機とも言われる「HANABI」(1998年8月 アルゼ)の認定時(2001年7月)には、主基板が開封されたりプログラム改変された形跡が無いかX線検査するために、主基板だけを取り外して検査会場に持ち込むという工程が実施されました。

 

今では、このように筐体から主基板ケースを取り外すとか、そういった事自体ほとんど行わないのが常であり、若いホール管理職(30代前半以下)であれば「主基板などの重要な基板類は、触ってはいけないもの」という認識が強いと思います。

 

しかし、それより古い世代であれば、メーカー、販社、ホールの各人が、割と乱暴にそれを扱ったり、それがプログラム改変に至る場合もあったという事です。

 

セキュリティ的な観点では、日電協加盟メーカーでは4号機から主基板のCPUを「V1」と呼称されるチップに変更し、その後の「V2」チップ採用機では主基板ケース内にROMが内蔵されるようになりました。

 

これにより、旧時代よりもチップ自体の変更やROM交換が困難になり、現在採用されている「V5」チップに至るまで、更なるセキュリティ面での強化が図られています。

 

それに加えて、メーカー出荷~搬送~納品の過程における、遊技台の封印や、受け渡し時の担当者認証といった流通面でのセキュリティの向上により、より一層何かしらの悪意が介入にくい体制が整ったという訳です。

 

そんなこんなで、裏モノの流通について、独自の観点でお話し致しました。

 

他にも、スロット遊技台の設置台数が増えて行く過程で、裏モノが紛れ込む台数も増えたという事情や、スロ専が派手且つ独自な営業を仕掛ける中で裏モノの設置を進める傾向があったりという事情も絡んでくるかと思います。

 

まあ、これ以上お話すると更に長くなってしまいますから、十分な回答になったかは分かりませんが、今回はこれくらいにしておこうかと思います。

 

 

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[記事公開]

2018年2月20日

11 comments on “スロットの「裏モノ」を設置したいと思いますか?なぜ昔は「裏モノ」が沢山流通したのですか?-回答

  1. Pingback: 2月20日(火)新ブログ更新-『スロットの「裏モノ」を設置したいと思いますか?なぜ昔は「裏モノ」が沢山流通したのですか?-回答』 | パチンコ屋の裏話 現役店長がこっそり更新

  2. 56

    よくこんなペラッペラな内容の記事毎日更新できるよな、逆に感心するわ

    本当に店長?
    班長が店長ごっこしてるだけだろ?

    Reply
  3. Pingback: スロットの「裏モノ」を設置したいと思いますか?なぜ昔は「裏モノ」が沢山流通したのですか?-回答 | パチパチスロスロあんてな

  4. うさぎ団

    なかなか面白い記事でした。
    裏ものに夢中になった時期もありました。
    2号機・3号機時代の裏ものが大好物でしたね。
    特にリノは今でも実機が欲しいくらいw

    今は時代が違いますよね〜
    筐体自体のセキュリティも上がっているのは何となくわかっていましたが、
    搬送・設置時のセキュリティも上がっているんですね。
    実際裏ものってまだあるのかな?
    たまにどこそこのあれが怪しいなんて情報を小耳に挟みますが、
    遠くていけるような距離じゃないし・・・
    胡散臭い台の情報を知っていけるとこなら
    いってしまいそうですw

    自分はそんな胡散臭い時代のパチンコ屋が良かったなぁ〜
    さようならパチ屋・・・・

    Reply
  5. ててて

    真相は定かではありませんが、最近だとイ○ソーレですかね。
    今でもやれば出来るじゃん、ということを証明してしまいました。
    (悪い意味で 笑)

    裏モノが激減したのは4号機後半くらいでしょうか。
    ストック機や爆裂AT機の登場で、イリーガルなことをやる必要がなくなってしまいましたから。
    5号機になってからもそれらのゲーム性を模倣した後継機種が続々とリリースされたわけですから、取締り強化やホールのコンプライアンス向上と並んで、裏モノが廃れた要因の一つだと思います。

    しかし、現状の5.9号機や今後リリースされる6号機では果たして…?
    6号機では有利区間があるAT・ART機には役比モニタを搭載するようですが、ノーマル機には搭載義務はないんですよね?(間違っていたらすみません)
    規制で削がれた出玉面を強化するためにノーマル機を裏モノ化…
    なんてことがあるような(^_^;)

    Reply
  6. 2号機、3号機時代からスロの裏モノは苦手でしたね~好きだったのはアニマルとリノくらいかな
    リバティベルとかコンチなんかも悪くはないのですが、店によって違う仕様なのが面倒でね・・
    パチンコみたいに全ての機械が同一だったら、もっと打ち込んでいたかもしれません
    そもそも、パチスロなんて新装開店以外で勝てるの?って思ってましたから
    パチが甘かったですしねぇ

    Reply
  7. daidai

    裏モノ全盛期といえば3号機時代ですかね。世代的にアホになって打っていたころです。
    新宿にあった小規模スロ専(グリンピじゃないです。悟空ができる前の話)は仲間内で「裏モノ屋さん」と称してましたが、ほぼ全台がいわゆる子役カット系でした。ペガサス412のころかな。リバティⅣなのに5ゲーム連がなく、リバティⅢみたいな出方をする裏モノもありましたね。
    まあ、基本的には出さない店だからこそ裏モノ屋だったわけで。裏モノに手を出す店=ボッタ、という知恵は身につきました。

    子役カット系は露骨に分かってしまいますが、3号機はもともと挙動が怪しい台が多いので見抜くのは無理、そういう店かどうかを見抜くしかありませんでした。
    4号機ってどうなんですかね、射倖性を売りにしていたともいえるので、裏モノの需要は無かったのではないでしょうか。設定1より下を作るための違法基板はあったかもしれないけど。

    まあ、裏モノ使う店で優良店(客に還元するという意味での優良店)は存在しないでしょう。

    Reply
  8. ねこたろう

    裏モノ大好きでした。
    4号機になってからも裏モノは多数ありましたが、ノーマルでも裏モノと同等(それ以上)の連チャンをしたので打ちたおしました。
    良い時代でした。あれこそ鉄火場、パチンコ屋です。

    Reply
  9. パチ歴2年

    こういった、悪い意味で
    「やっちゃえ!」
    「バレなきゃOK」
    「バレたら、取り敢えずペコペコしとけ」

    これって今も状況としては同じなのでは。昔と比べてどうかはわかりませんが。

    Reply
  10. 営業係長

    コメント遅くなり申し訳ありません。
    質問採用して頂き、有難うございました。
    ある程度予測出来る回答内容と、そうでない内容とがあり、非常に読み応えのある記事でした。
    一言で言ってしまえば「時代が違う」なんですね。

    私の通っていたホールでは、裏モノで売り上げ稼ぎ、ノーマル機に還元という風に見えて、非常に良い環境でした(笑)

    今は中古機で買った裏ハイビ・ハイハイシオサイで当時を懐かしんでます。

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