今回は、読者の方から、お住まいのエリアの状況をレポートして頂きましたので、そちらを紹介させて頂きます。
匿名 さんからのご連絡
こんにちわ。
毎回、楽しく拝見しており、 コメントは匿名で何度かさせて頂いております。
今回は質問というか情報提供というか、業界の発展になればと思い、メールさせて頂きます。
さて、当方、鳥取に住んでおります。
1. 4/1より等価終了について
未だにどの店舗もアナウンスがありません。
本当に4/1から実施なら酷い業界です。
※こちらのご連絡は、2018年3月23日午前2:59に、お問い合わせフォームから送信されました。
2. 新台等設置時の点検について
コメントしましたが、鳥取では月曜昼間に実施されております。
台あたり10秒位で番号の確認程度ですね。
3.大手の増台詐欺まがいの行為
市内の■(業界大手)が3日に1 度位の頻度で5スロと20スロの間を台を1台移動させて、「バジリスク絆増台しました。」という宣伝行為を繰り返しております。
小さく「5スロからの移動」と書いておりますが。
該当機種は、絆、沖ドキ、マイジャグ、パチンコの北斗無双です。
告知は店内とLINEのみだと思います。
これは良いんですかねー?
他にリューアルは12月と3月、時差オープンが他に一度あったかな?
勿論、フラワースタンドすら飾ってないインチキリューアルですが。
知り合いの話だと従業員の家族とかが、「○○さんが働いてる店は詐欺してる。」と言われてるみたいで、子供にまで言われるようになると、辞めなきゃならないと言ってるみたいです。
従業員が胸を張って働ける職場にして欲しいものです。
■(業界大手)にも良い店員さんも居るのですが、そういう事が嫌で、他店で打ってます。
取り留めもない内容ですが、他の地域もそんなもんか?
と疑問に思いメールさせて頂きました。
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ここまでが、匿名 さんからのご連絡内容です。
回答
1. 4月1日から25個/5枚交換が終了する事について
鳥取県遊協は、2018年1月16日に「健全化営業の徹底について」という書面通知を行い、その文面の中で
「当県内における、いわゆる業界等価に関する課題を是正することは逆ザヤの解消に資するだけではなく、射幸性の抑制等にもなり得る」
とした上で、県下組合員の全店舗は、同年4月1日までに27.5個/5.5枚を上限とする等価是正を実施するように取り決めました。
これは、2017年9月1日に開催された組合会合の場での鳥取県警本部生活安全課担当官による行政講話の中で、いわゆる業界等価の是正要請を受けての措置との事ですが、私は関東圏の店長であり、地方勤務歴もありませんので、では実際に県警本部のどなたの発言によるものなのか等は調べがつきませんでした。
補足情報としては、業界誌の「PLAY GRAPH」3月号によれば、
- 県下組合員は全58店舗で、1月10日の臨時理事会にて特殊景品の交換個数/枚数変更が決議された
- 非組合員は9店舗で、今回の変更については通知していない
との事でした。
業界人の率直な意見を言わせて頂けば、中国地方の中で見れば、鳥取県は組合の力が強いというか、ヤンチャなホール企業が無い大人しいエリアです。
なので、組合の取り決めとして交換個数/枚数が変更されれば、仮に非組合員9店舗が今後も等価交換営業を継続して、それを受けて「やっぱりウチは以前のように等価でやりたい」という組合員店舗があったとしても、取り決めを無視して等価に戻す店舗が出て来て混乱が生じるという可能性は低いかと思います。
同じ中国地方でも、例えば島根県は27.5個/5.5枚交換が主流ではありますが、県東部では等価交換営業の店舗があったり、「手数料」の名目で1%差し引く交換所が存在する地区がある、という情報があります。
また、山口県などは、直近5年で、かつては10店舗以下であった非組合員店舗数が、2017年12月末時点では21店舗に増加していたり、県下全域28個/5.6枚で統一する方針であったものの、宇部地区だけは27.5個/5.5枚交換での営業を継続している、という情報があります。
岡山県に関しても、県下全域等価交換ではありますが、県北部の一部地区では28個/5.6枚が上限になっている、という情報があります。
こういったエリアと比べれば、先程お話ししたように鳥取県は統一感があるエリアですから、同エリアにお住まいの等価交換営業支持者の打ち手の方にとっては、もう等価交換に戻る可能性は低い訳ですから非常に残念な変更措置になるかと推察します。
では、エリアの打ち手の皆さんに対する変更通知(予告)の姿勢に関する是非についてですが、全国各地における変更時がどのようなものだったか一覧をご用意するまでの情報は私の手元にはありません。
なので、参考までに、最も情報入手しやすい東京エリアのものを紹介しておきます。
こちらをご覧頂くと、
- 2015年(平成27年)9月の定例理事会で等価是正を決議
- 10月5日までに、必ず掲示物にて案内を開始するように決定
- 11月2日までに、必ず金景品の交換個数/枚数を変更するように決定
こんな感じの日程になっていた事がお分かり頂けるかと思います。
<参考:東京エリアにおける等価是正時の方針>
これが、打ち手側への情報提供の姿勢として適切だったか否かまでは賛否あるでしょうが、今回教えて頂いた鳥取の事情が実際にノーアクション状態なのであれば、かなりマズい事に変わりはないと言えるでしょう。
私の手元には、同県に関する最新の情報がありませんので、実際のところどうなっているのか確認までは出来ませんが、業界メディアの「GreenBelt」によれば、
「今後は貯玉(メダル)顧客への周知を図るため県遊協が配布する案内物を3月1日から各店舗内で掲示する」
というアナウンス姿勢が取り決められているとの事です。
※web版にて、2018年1月17日up
これが全店でしっかりと実施されていないから今回匿名 さんがご連絡下さったような事になるのか、それともまた別の事情があるのか、ここら辺に関しては何とも申し上げられません。
2. 新台等設置時の点検について
所轄の生活安全課担当者による、変更承認申請時の遊技台点検確認の「精度」について、エリア差や担当者ごとの違いが大きい事は、最近では打ち手の皆さんにも良く知られるところです。
私の管理店舗のエリアに関しては、台数が多かろうが仮に1台であろうが、担当者の方はいつもの入場口から来店して、申請時の配置図の通りに申請した遊技台が順番通りに設置してあるか聞いて、その場で店舗立ち会い者欄に記名/押印させるだけです。
つまり、基本的にはドア開放して番号確認などはしません。
ただし、「いつもの担当者」ではなく別の方や、新たに配属された方などの場合、また今回の規則改正に伴うまとまった台数の前倒し認定申請などのイレギュラー時には、普段とは違って番号確認などを行う場合はあります。
都市部の主要駅界隈などは、所管内に20~30店舗が存在していてその中には1,000台以上の設置台数を誇る大型店もあったりします。
また、郊外や地方であれば、所管内における店舗間の距離がかなりある、という場合もあるでしょう。
こうした場合は、例えば9時前後から1名でそれらの店舗をまわって数百台の確認を実施するのが「面倒」だったり、最初の内はしっかり確認していても「慣れて」来て記名/押印させるだけになったり、お店側との日々の付き合いで(所轄の催しへの参加、ホール組合との遣り取り、各ホールとの申請絡みの遣り取りなど)「ちゃんとやってるだろう」と確認を簡略化する事は、警察の方も人間ですからあり得る事でしょうが、その是非に関しては私がどうこう申し上げる立場ではないので触れません。
しかし、最近の業界事情、特に「釘曲げ(検定型式の違法改造)」と「広告宣伝規制違反」に関しては、何なら毎週、わざわざホールに出向いていて、順法営業かどうか点検確認しようと思えば可能な訳ですから、そこは「通報ありき」のスタンスではなくもっとしっかり確認したり積極的に取り締まってくれよと、そう思う打ち手が多くなっているというのも事実でしょう。
こういった「いい加減さ」を指して、所轄とホールはナアナアの関係とか、最悪の場合は癒着しているといった謗りを受ける訳です。
仮に、所轄がエリア内の遊技台が釘確認シートの通りの状態で設置されているか全台抜けなく点検確認すればパチンコ事情はもっと違うものになるだろう、という見方もある一方で、取り締まりが厳しいから法令を守るというのではなく、自主的にそうしてこそ業界は、取り締まり行政側や世間から健全化の取り組みの認知を得るのだ、という考え方があるのも当然です。
いずれにしても、今回匿名 さんがご指摘の、点検確認時には極めて簡易的なものに留まっているがこれは他のエリアではどうなのか?という件については、大体はどのエリアでも同じような対応になっているものと推察します。
3.大手ホールの増台詐欺まがいの行為について
最後に、業界大手による「妙な営業手法」についてですが、これは今回の匿名 さんからのご連絡に限らず、他記事でのコメント欄やメールでのお問い合わせでも、似たようなご意見を沢山お寄せ頂きます。
では、中小ホールならそういう事は一切やっていないのか、大きなところを叩きたいだけだろう、と言われればそれも正論ではあります。
しかし、web/SNS等で情報が広まりやすいご時世ですから、大手ホールの広告宣伝の仕方や営業の在り方に対して、「業界トップカンパニーとかリーディングカンパニーなどと自任する割には、やっている事は相当えげつないよね」、という印象を持っている方が非常に多くなっているものと思います。
実際、読者の方の中には、例えば大手ホールの告知物を写真に撮って参考資料として送って下さったりする方も沢山いらっしゃいます。
主要な業界情報まとめサイトなどでも、こういった事情が面白おかしく紹介されているのを目にする機会も増えているでしょう。
こういった事について、PSIO(遊技産業不正対策情報機構)に寄せられる「不正情報」においても、違法な釘曲げや広告宣伝等の情報が画像付きで送信される件数が増えているという事は、日遊協から再三にわたってアナウンスされている事です。
私の立場で、業界大手ホールに対して申し上げられる事は、「業界の横綱としての在り方を、打ち手からしっかり見られていますよ」という事だけです。
営業の基本はパワーゲーム、陣取り合戦だから なり振り構っていられない、というご意見もあるでしょう。
しかし、零細/中小と大手では、打ち手や取り締まり行政側に与える印象が違うというのも事実ですから、もう少しマシな営業をして頂かないとこのようなブログにさえも沢山の情報が寄せられて対応が大変だったりしますので、善処して頂くようにお願いしたいと思います。
以上、匿名 さんからご連絡頂いたエリア事情について、色々とお話しして参りました。
今回は、これくらいにしておこうかと思います。
コメント頂ける方は、下の方からお願い致します。
「ウチの近所の大手ホールも、相当おかしな営業をしている」、という方は、そっと押して下さい。
[記事公開]
2018年3月28日
トップカンパニー(笑)リーディングカンパニー(笑)ここがある地域って広告宣伝乱れるのですよね。こんなところの幹部が「のめり込み防止」に関しての講話するってのが、片腹痛いですよねぇ。
Pingback: 鳥取エリアの読者の方からのレポート。等価是正や大手ホールの営業等について-回答 | パチパチスロスロあんてな
質問者です。
ご丁寧なご回答をありがとうございました。
補足ですが、交換率変更については、3/1に掲示している店舗もありました。
ただし、実際のレート等は記載ありません。
他、業界大手、地方大手チェーンは掲示すら無いと思います。地方大手チェーンは他店舗で従業員にも再三確認していますので、4/1に実施されない可能性が高いと思われます。
また、増台告知(実際は移動台)については、地方チェーン等、他店舗でもやっていますが、特に頻度が多いのが、業界大手と地方大手チェーンの1店舗です。
違うことで競争して、常連が遊技しやすいお店にして欲しいものです。
また、人口も少なく世間が狭いので、地元のアルバイトとかパートさんが可愛そうです。
店長や社員は県外から来ていて地元の人ではないから良いけど。
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