パチ屋の景品で、地域経済の役に立つ商品券を提供すれば良いのではないか?-回答

今回は、景品に関するご質問にお応えします。

 

LLPM さんからのご質問

楽太郎様こんにちは。

 

いつも勉強させて頂いています。

私は九州地方のホールで役職をやっておる者です。

下っ端です。

 

今日は、ホールの景品に発展性は無いのか、地域で使える商品券を提供できないかご意見を頂きたく質問させて頂きます。

 

最近は仮想通貨取引が大きく話題になり、いくら儲けた損したなどと沢山のブログで報告されている様子を目にします。

 

こういうのを見ておりますと、時間やモノ、仕事量などの価値、というのはネット社会になり激変したなと思わせられます。

 

当然、我々の業界でもこういった変化が起こる可能性があるのか、法律の面で可能なのか、ということを照らし合わせながら色々と考えるのですが、風営法で有価証券を景品とすることが禁じられていることから、ネット上で使用可能なウェブマネーやポイントを提供することはむずかしいだろうと思われます。

 

しかし、その逆はどうかと、改めて考えさせられもしております。

 

私は、全国各地のホールが営業している市区町村内でのみ使用可能な商品券を景品として提供できるようにすることで、業界が課題にしております”存在意義”がひとつ満たされるのではないかと思っております。

 

それは、地域の役に立つ、ということです。

 

おそらくは現行風営法では有価証券にあたりこれも違法な交換景品になってしまうのでしょうが、ホールが地域に根差すのには有用であると思います。

 

楽太郎様はこれについて、どう思われますでしょうか?

ありえない話なのでしょうか?

 

ご意見を賜りたく存じます。

________

ここまでが、LLPM さんからのご質問です。

 

それでは、回答です。

気球

回答

地域の役に立つために

まず、ホールが地域の役に立つように、という事は私も日々色々と考えを巡らせている事であり、業界にとっても課題のひとつであると言えます。

 

できるだけそれは実効力があるものである事が理想であり、やはり地域の役に立つ=地域経済の中で有用な存在として機能する事が望ましいでしょう。

 

そのために、今回LLPM さんは、特定の地域で使用可能な商品券(地域振興券)の景品提供をお考え頂いたようですが、この構想自体は素晴らしいと思います。

 

実際、業界内でも、そういった事が話題になった事はあります。

 

時期的には、私がまだ若手だった頃ですから、2000年前後くらいかと思います。

 

当時は政府主導で地域振興券を発行して、それが経済にどのような、またどの程度の影響を与えるのか、という事が議論されており、ぱちんこ業界の中でも、風適法に触れる事ではありますが仮に商品券を発行した場合にホールがまた別の役割を担えるのではないかと考える人たちは居たように思います。

 

しかし、それが形に成るには風適法の改正が必要であるが故に、話自体が全く進まなかったように記憶しています。

 

景品としての商品券の問題点

では、もしも仮に景品として商品券的なものがあったら、どのような問題があるのかについて軽く考えてみようかと思います。

 

ホールは市区町村などの行政区から現物の商品券を購入して、それがホールの交換景品として提供され、所有者は商店街などで使用して、商品券を得た商店(協賛店舗)は後ほどそれを行政との遣り取りで現金化する、という流れになるのでしょうか。

 

極論を申し上げれば、これは現行の3店方式の劣化版と言いますか、見ようによっては換金が公に認められてしまう、換金に行政区が絡んで来てしまうような可能性があると推察します。

 

どういう事かと申しますと、前述した商品券の流通フローの過程から、「使用」の段階を省く事が可能だからです。

 

事業主(協賛店舗)でなければ現金と引き換え出来なくすれば良いだろうという考え方もあるでしょうが、より突っ込んで考えますと、例えば

 

  • 商品券を取得した遊技客がネット上で転売し、それを地域の事業主が購入する可能性
  • 遊技客=事業主、協賛店舗の関係者だった場合には、自店の来店客が使用した商品券として偽りの申告をしても、入金を受ける事が出来る可能性

 

こういった場面が想定され、見方によっては公的機関が絡んだ変形3店方式みたいなフローが構築されてしまう惧れがあるかと思います。

 

商品券自体の魅力は?

それでは、次に、この商品券自体に魅力があるのかどうかについて考えてみます。

 

特定の目的=地元商店街などでの利用にしか使えない、つまりは流動性が低い資産な訳ですから、それよりはやはり特殊景品に交換してショップに持ち込んで現金化した方がいいや、と考える地元民の方が多いかと思います。

 

一般に、この手の商品券は、利用を促す目的で特典を付与したり(額面金額のプラス8%で交換できる、とか)、地域に根差したデザインで独自色を出す、魅力的なものとしてPRするような場面が多い訳ですが、そうしますと、やはり更に転売の可能性が高まって来たり、色々と面倒な事が起こるのではないでしょうか。

 

協賛店舗の選定などの問題

また、ご指摘のように、本当の意味で「地域の役に立つ」事を目的にする場合は、地域で展開している大手量販店などがその使用対象になるべきなのか、という問題もあるでしょう。

 

もしも、使用対象(協賛店舗)扱いになるのであれば、地域の役には立たない可能性まで出て来るかも知れません。

 

なぜかと申しますと、同一製品であっても、例えば町の家電屋さんと大手量販店とでは、販売価格に差が生じる、という場面が想定されるからです。

 

また、いくらの額面の商品券にするかにもよりますが、お釣りを出して良いのかどうかなど、やはり制度運用上しっかりと詰めて考えるべき面倒な事が非常に沢山あるように思います。

 

まとめ

そんなこんなで、色々とお話しして参りましたが、私見では

 

  • 風適法の改正が必要であり(解釈の変更では対応できない)、議論が難しい案件である
  • 商品券が地域経済の役に立つかという、そもそもの議論が難しい(協賛店舗選定や、経済効果の査定の難しさ)
  • 運用が面倒な場面が出て来る(商品券の作成コスト、行政区における専門部署の人件費、お釣りの有無など)
  • 正規の流通フローから逸脱したものに対するチェックが面倒(ネット転売、不正使用、前述のように事業者が遊技客として交換取得した場合など)

 

ざっと、こんな感じの問題というか、かなりの面倒事が生じるかと思います。

 

熟慮を経れば、また別の考え方も出来るのでしょうが、私がこの記事を作成している約1時間くらいでパッと思い付いた事は、こんな内容です。

 

最後になりますが、極端にパチ屋的な目線で問題点を挙げて、締めさせて頂こうかと思います。

 

それは、実質的に大部分が換金の用に充てられてい特殊景品ではなく、商品券の提供割合が大きくなりますと、営業数字に極大な影響が発生するので、特に大手ホール企業中心に反対意見が起こると推察します。

 

パチ屋の売上は遊技客のお財布から出て来る訳ですが、これは常に一方向的なお金の流れではなく、ホール/ショップ/遊技客の間で還流するお金と言えます。

 

循環型の遊技資金、とも言えましょうか。

 

何なら、遊技して、特殊景品と交換して、それをショップに持ち込んで現金化し、それでまたすぐにお店に戻って来て遊技してもらった方がお店にとっては好都合です。

 

それなのに、商品券の提供が多くなったら・・・

 

こんな具合に、やはり反対意見はホール側からも非常に沢山出て来る事が想定されるかと思います。

 

 

以上、十分な回答になったかは分かりませんが、今回はこれくらいにしておこうかと思います。

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[記事公開]

2018年5月16日

6 comments on “パチ屋の景品で、地域経済の役に立つ商品券を提供すれば良いのではないか?-回答

  1. ゴンザレス

    警察のお偉いさんが「図書券なら麻雀でやりとりしても大丈夫!賭事じゃないよ!」と発言して自ら実践なさってましたから、振興券でも大丈夫では?(適当)

    警察にたいする嫌味はさておき、地域貢献を目指すために景品交換を利用するとしたら、道の駅に並ぶような商品を置くとかですかね?

    個数限定で野菜とか生鮮品を置いたり、地域の名産品を置いたり、障害者施設で作った物品(クッキーとかお菓子系)を置いたりする。これなら一般景品扱いにできるから、ある程度は地域貢献をできるかもしれませんね。

    Reply
  2. てんま

    こりゃぁもう風適法23条で明確に有価証券だめって記載されてるしねぇ。年賀ハガキとかサウナ割引券もダメって判断なんだから地域振興券やら地域で使える商品券であっても摘発対象でしょうねぇ。

    Reply
  3. Pingback: パチ屋の景品で、地域経済の役に立つ商品券を提供すれば良いのではないか?-回答 | パチパチスロスロあんてな

  4. 匿名

    アイデアを出して行くってのもいい事ですね。
    実現化するにもハードルがありますが。
    TポイントやPontaポイント、マイル等に交換出来るとか、コンビニやスーパーを隣接地に作って、いっそのこと貯玉で買い物出来るとか。

    勿論、三店方式の論理が崩れてしますので、現行法下では無理ですが。

    良い案を募ってみて欲しいですね。

    Reply
  5. daidai

    遊技資金の循環、というのは見えてなかった視点ですが、ナルホドですね。
    そういう依存症に依存する経営体質を何とかしなければいけないのだから、一般景品の拡充という観点も含めて議論してほしいです。
    2.5円交換のころ、2500発を現金6000円にするのか1万円相当の腕時計にするのか迷ったことが懐かしい。

    Reply
  6. 匿名

    2.5円交換の時代?
    CDやゲーム機のソフトなんかよく交換しましたし、G-SHOCKの時計やヴィトンのバッグとかも充実してましたね。
    今はデフレだったり、購買ルートが多様化して市場価格が下がっているのに、何の努力もなく、定価のまま景品交換率を上げようなんて無理な話。
    時代に合うように変革して欲しいものです。
    ちなみに、来店ポイントシステム、あれは助かる、ナイスだ。何年もティッシュやトイレットペーパーは買った事はない。
    勿論、楽太郎さんやエリア長ボスさんのお店では当たり前に、Wifi、USB端子、来店ポイントはあるんでしょうけど。
    業界大手のマ○ハンも来店ポイントがある所と無い所があるようだが。

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