今回は、スロットコーナーの入替の様子についてのご質問にお応えします。
弁天 さんからのご質問
楽太郎さん こんばんわ
ハナのことで、前回ご親切に答えて下さり感謝しております。
(結局クイーンは撤去になってしまいました。今はニューキンに変わっています)
さて、また質問させて下さい。
同じ店なんですが、元々各4台、5台くらいで4、5機種で1島だったところがバラエティー島に変わりました。
それはいいのですが問題は導入台が糞台しかないのです。
中古機サイトで値段なんかすぐわかるわけですが5000円、20000円、高いもので15万くらいです。
※中略:お店のP-WORLD HPへのリンクを貼って頂きました。後述します。
こういうのは単純に資金不足ということなのでしょうか?
それともまた別の理由があるのですか?
客着きが良くは見えないので、こうしてムダ金を使うくらいならベニヤにする、一旦島閉鎖する、などした方が資金を温存できて、のちのち良台が発売された時にそれを買うとかの方がいいと思うのですが、楽太郎さんから見てこの営業はいかがでしょうか。
お時間があるときにお願いします。
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ここまでが、弁天 さんからのご質問です。
それでは、回答です。
回答
設置機種一覧
まずは、リンクを貼って頂いたP-WORLDの設置機種欄にて、バラエティーコーナー機種構成の一部を紹介すると
- バイオハザードリベレーションズ
- ストⅣ
- サイコパス
- ゴッドイーター
- BLOOD+
- 弱虫ペダル
- ポセイドン
- セイクリッドセブン
- 獣王王者の覚醒
- エウレカAO
- ピングドラム
- 黄門喝
- テイルズオブシンフォニア
- マクロスフロンティア3
- そらのおとしものフォルテ
- ヱヴァ魂
- アクエリオンEVOL
- Zガンダム
- ガールズアンドパンツァー
- JAWS
こんな感じです。
※もう6機種/6台ありますが、お店が特定されないように割愛させて頂きます。
営業プランの是非について
弁天 さんの考えでは、(安価なク●台ばかり買って)ムダ金を使うくらいなら
①ベニヤにする
②一旦島閉鎖する
このようにした方が資金を温存できて、のちのち良台が発売された時にそれを買う事でコーナー再開した方が良いのでは?
このようなご指摘でした。
こういった事情は、打ち手とお店側では観点が違うので、なかなか相容れないところではあります。
打ち手目線では、明かに貧乏症な買い物の仕方であり、面白味に欠ける機種構成で、無様な営業にも見えるでしょう。
このお店の営業プランに関して、同業の立場から私見を述べさせて頂けば、おそらくは元々は新台コーナー落ちした準新台やお荷物機種、検定切れみなし機などの最終設置場所として使っていたであろうこの島を、上記のような機種構成で運用している事に関しては正しい判断だと思います。
その理由についてお話し致します。
理由①ベニヤは働かない
ホール企業/店舗は利益追求集団であり、シビアな物言いになってしまいますが、格好が悪かろうがなんだろうが、適当に利益を生むのであればその選択肢は正当化されます。
おそらくは、準新台の中古価格がまともな水準にある内に撤去/売却して、検定切れみなし機も撤去して、空きスペースとなったところに前述のような機種を嵌め込んだのでしょうが、ここで仮に遊技台ではなくベニヤ板張りでの対応にしたのであれば、遊技機の購入代こそ掛かりませんが日々の営業数字(売上/稼動/粗利)はゼロになってしまいます。
どんなに低稼動であっても、来店客が遊技する事で数字や打ち手の心情が動きます。
打ってみたら、意外に楽しめたとか、適当に勝てたとか、お店側にしてみればIN枚数は4,000枚で日あたり台粗利は1,500円しかないけどゼロよりはいいや、といった感じです。
どんなに物好きな打ち手であっても、「ホウ、この店のベニヤはなかなか味があるな」とか「素敵なベニヤね♥」とはならない訳で、やはりどのような状況であっても、パチ屋の島内には遊技台を置くべきであり、ベニヤに逃げる事は営業における「可能性」を失う事に繋がります。
理由②島閉鎖は、再開時にパワーが掛かる
かなり昔になりますが、お店ではなくビル物件の都合により1島分を約4か月間閉鎖した事がある経験上でお話ししますが、再び営業スペースとして再開する時に掛かるパワーを考えれば、閉鎖の必要が無いのであれば極力そうするべきではありません。
より細かくお話しします。
まず、風俗営業許可の観点では、営業する客室面積と遊技機の設置台数が変わるため、所轄にその旨の届け出をする必要があります。
島閉鎖=島の両端に仕切り/パーテーション等を常設して立ち入りできないように区別する場合も多いですから、認可されている営業環境と異なって来ます。
これはまた、面倒ではありますが、再開時には改めて届け出をして受理して頂く必要があります。
更にまた別の観点でお話しします。
島閉鎖をすると、お客さんの遊技環境や遊技動向、これらはコンサルタントさんなどは「店内動線」という表現をする場合もありますが、こういったものにも大きな変化が出ます。
例えば、Aさんはゴッド系を第一候補として遊技開始するが、手持ちが無くなって来たら最後の数千円でバラエティーコーナーのA偽物語を回して帰るとか、Bさんは適当に機種構成に変化があるのであればバラエティー機種は一通り打ってくれて、その中でたまに気に入った機種が出てくれば連日打ち込んでくれる場合がある、といった事です。
明確なデータまではありませんが、打ち手の遊技動機を分析していく中で必ず「趣味打ち」或いはマニアックな嗜好の層は存在しますので、そういった客層向けのコーナーはしっかりと保持しておく必要があります。
こういったコーナーをまとまった期間閉鎖してしまえば、高設定使用も絡めた大々的なリニューアルを実施したり、中古価格が高い機種も取り揃えたり、近隣他店の機種構成を緻密に分析した上で再開できるのであればそれで早期に再認知が進むでしょうが、どの施策であってもやはり相当な負担が生じる事は明らかです。
理由③運用次第では有効になる
最後に、機械代の観点でお話しします。
稼動(IN枚数)はイマイチ、機種構成的には安物買いでショボい、まあ一言でいえばそういう島/コーナーになっている訳ですが、これは見方を変えたり今後の運用次第では「早期に収益化が可能な高利回り島/コーナー」であるとも言えます。
ベニヤや島閉鎖した場合に利益はゼロな訳ですし、新機種で構成した場合には機械代分を作り終わるまでにざっくり見て4ヶ月は掛かる計算ですから(日あたり台粗利3,500円×120営業日=42万円 ※毎日設定1で適当に稼動し、高粗利体質な機種であれば90営業日くらいで作り終わる場合もあり)、こういった場合と比べればショボい機種の方がコストパフォーマンスだけは良いという事です。
例えば、今回話題にしているお店の機種の中にマクロスフロンティア3がありますが、これは中古機情報サイトでの価格が3万円くらいになっています。
販社さんがこれに取り分を乗っけて4万円くらいになり、更に書類代が3万円くらい(値付けがどの程度になるかは、販社さんによって差があります)と考えれば、約10万円で設置したという事になります。
導入後、IN枚数3,000枚で日あたり台粗利1,500円といった具合にショボいパフォーマンスになってしまっても、それでも2ヶ月あれば機械代分は作り終わりその後は純粋に利益を生む段階に入ってくれます。
理想は…
色々とお話しして参りましたが、行きつけのお店が規則改正の諸々で従来の島/コーナーを改変した結果ショボい姿になってしまった、なんじゃこりゃ、というお気持ちは分かるつもりです。
ですが、お店にはお店の事情があり、店長さんにとっては難しい判断だったかも知れません。
私から、このお店へのアドバイスとしては、このコーナーは安価な中古機で良いので毎月しっかりと入替をして、たまにで良いので新台(30万円台で買えるもの)も入れると良いと思います。
バジリスク3、サクラ大戦なんかは、適当に稼動してくれると思いますし、ベルコのまめ のように比較的安い新台もたまにリリースされます。
また、先ほど述べたように収益化段階に入ってからは、島/コーナー内において月に20台くらいで良いので設定4や6を使用する事もおすすめします。
特に設定4は使い方次第では「設定6のフェイク」として機能しますから、「まともな設定を使用している実績」だけを作ってそれほど粗利は失わないという美味しいパターンになる場合もあるでしょう。
そんなこんなで、もしも店長さんとお話しするような機会があれば、
「自称パチ屋現役店長が運営する胡散臭いブログで、こんな事が書いてあったけど、どうでしょう!?」
と、お伝え頂ければと思います。
以上、十分な回答になったかどうかは分かりませんが、今回はこれくらいにしておこうかと思います。
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[記事公開]
2018年2月15日
「新設」とあるので、30%規制対応の可能性もあるのではないでしょうか?
ウチの近くでも、稼働の無い低貸し島を増台したと思ったら、ゴッドや月下を増台したとこもあるので。。。
如何でしょうか?
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