「みなし機」は本当に撤去の必要性があるのですか?違法と言われているが裁判沙汰になれば勝てるのでは-回答

今回は、検定/認定切れ機についてのご質問にお応えします。

 

G さんからのご質問

自分は■(注:都道府県名)住みですがモンハンと絆が昨日で終わりアナゴが16(月)で消える予定とのことでした。

※お問い合わせ日は2019年12月10日です

 

どれも己のヒキしだいで勝負になる設定関係なしなところがあるので名機だと思います。

 

なので、こうゆうのが無くなるとホールがいくら頑張っても来年はスロ客は減ると思います。

 

逆のことを言うと、完成度が高い6号機を入れるまでとか、警察から処分喰らうギリギリまで使い続けるホールがあればそこは繁盛すると思います。

 

極論言うとみなし機などというぼんやりした言葉は法律には無いので処分を喰らいそうになったら裁判すれば勝てると思います。

 

釘なら堂々と無視して調整するのにこうゆうのはわざわざ守っているのはおかしくないかと思うのですがどうなのでしょうか。

 

それか、メーカーの方で試験に合格した後で警察の販売許可を取る日を遅らせれば、設置期間を延ばすこともできたと思います。

 

要はつまらない糞台はどうでもいいですが名機はホールはなるべく長期間使えるように、メーカーは自信があるのが作れたらホールが長く使えるようにするべきです。

 

そうしないと客は減ります。

________

ここまでが、G さんからのご質問です。

 

それでは、回答です。

回答

お断り

まず、それぞれのご質問に、結論として端的にお応えします。

 

その後に、結論を裏付ける資料と言いますか、根拠となるものを参考として示したいと思います。

 

「裁判すれば勝てる」かどうかについてですが、今回の件にバッチリ該当するような判例が無いのと、ホール営業と言うのは「~すれば勝てると思う」という曖昧なものに立脚して行う訳には行かず、監督官庁たる警察庁が業界団体の会合における講話や質疑応答によって示す方向性に沿って営業して行く以外の選択肢はありません。

 

裁判の勝敗や法令の解釈にあたっては、あくまでも私見であり、これまでの業界経験で得た事を材料として述べさせて頂きます。

 

結論

Q.1:「みなし機」という表現は法令上存在しないため、行政処分沙汰になったら訴訟すれば良いのでは?

 

A:ホール営業に係るどの法令にもみなし機とは記載していないが、警察庁による公式(行政講話)/非公式(会合における談話の書き取り資料)の発言には20年以上前から頻発している。

 

また、その定義も、業界内ではしっかりしている。

 

よって、実質的には、みなし機という表現とその取り扱い上のルールが公然と存在しているに等しい。

 

なので、ホール関係者だけでなくメーカー側も、法令で言及されていない括りの遊技機だから警察庁の指導に従う必要はないとは一切考えていない。

 

実際、衆議院におけるみなし機の取り扱いについての質問主意書/答弁書では、旧規則下で検定取得した遊技機が認定されずみなし機となった場合には、新規則下では設置ができないとしている(認定取得した遊技機が認定切れになった場合については質疑応答の対象になっていない)。

 

また、自店に長期設置した結果、釘の状態やネジ1本に至るまで検定型式が保全されているか、認定時の外観/動作/操作性などの状態も含めて保全されているか、という事について自信を持てるホールは極めて少ない。

 

よって、敢えて事を荒立てて裁判沙汰にしようとするホールはまず無い。

 

仮に、警察庁が疑義のある遊技機の調査にあたり当該メーカーを招致して、細部に至るまで検定機かどうか(諸元表通りかどうか)精査させた場合は、おそらくはどこかしらに「差異」が認められる。

 

それをもって「検定/認定機ではない」と指摘された場合は、おそらくは訴訟しても敗訴する。

 

別の観点で、ぱちんこ営業というものは、適法な遊技機(検定/認定機)を営業の用に供して遊技料金を得て、遊技の結果生じた玉/メダル等の数量に応じた賞品を提供する商売である。

 

ホールである以前により大きな括りでは「営業施設」なので、個々にハウスルールを設けて、施設利用者であるユーザーはその提示されたルールを理解し、それに則ってホール内で遊ぶという民法上の「契約」を行っていると考えられる。

 

しかし、仮にホールに設置されている遊技機が前述したような適法な遊技機ではなく何らかの違法性がある「みなし機」の場合、民法上の契約の前提条件が崩れる事にもなって来ると解釈される。

 

つまり、民法における「契約不適合責任」(=改正前の「瑕疵担保責任」にあたるもの ※「瑕疵」とは、目的物が通常有する品質や性能を欠いている事)にあたり、契約内容不適合な遊技機を提供しているため、例えば遊技客から「違法機で負けた」事などを理由に裁判沙汰になった際には、損害賠償請求に応じなければならない可能性が出て来るとも解釈される。

 

Q.2:釘調整は堂々と実施するのに、なぜ遊技機の設置期限は律義に守るのか?

 

A:釘調整に関しては、釘確認シートの運用が開始された当初は営業上の利益調整の手段を完全に失ったように考えるホール関係者が大多数だったかと思うが、制度運用されて期間が経つとメーカー側がシートの範囲内で(或いは逸脱しても微差として誤魔化しが効く範囲で)数値を上下させられる状態で納品するようになって来ている。

 

しかし、命釘幅は小さいがベースUPにより遊びやすくなった台よりも、命釘幅が大きくパッと見の印象が良い台の方が遊技意欲がそそられるユーザーは、会社員や年配層中心に多い。

 

そういった事情で、しっかりと稼動させるためにユーザー受けする見た目に釘調整するホールが多い。

 

そのような流れで過度に釘調整したとしても、余程の事がない限りは所轄/県警本部から立ち入りを受けて釘確認シートと照合して点検されるという機会はないため、今でも堂々と釘調整しているのでは、というご指摘については正しい。

 

今後、管理遊技機が流通し、ホール営業における数値はメーカー側が主体となって運営する管理センターでモニタ可能になり、必要に応じてそのデータを警察庁も閲覧可能なように制度化されるが、そのようになった場合に釘調整の状況がどのように変化するかは、現時点では読めない。

 

他方、設置機種に関しては、入れ替えのたびごとに所轄に対して遊技機の配置図を提出する事が義務付けられているエリアが多く、また入れ替えた台を現場確認するために所轄の担当者が高頻度で来店するため、その際に設置期限切れを指摘されるリスクが高い。

 

つまり、ホール営業においては「チェックされ易いか否か」が、「法令や指導を守るか無視するか」を分ける判断基準になっている。

 

Q.3:今回の規則改正に際して、メーカーは保通協の型式試験に適合した後に、すぐに検定を取得するのではなく、なるべく遅らせれば「検定期間3年」+「認定期間3年」という法令に則って合法的に2021年1月末以降でも旧規則機を設置しておく事ができたのではないか?

 

A:メーカーは、保通協に持ち込んだ型式が試験に適合した後すぐに検定取得して販売しなければならない訳では無いので、検定+認定の合計6年間の合法的な設置期間をなるべく後ろ倒ししようとする事は、一見すれば可能に思える。

 

しかし、規則改正の時期を事前に正確に見通す事は出来ない。

 

また、ホール/ユーザー支持される遊技機かどうかも実際にホール営業の現場でのパフォーマンスを見るまでは読めない。

 

更に、そのような設置期間延長の工面は、規則改正のような局面では通用せず、実際に15年前の規則改正時にそのような内容の行政講話がなされている(後段「参考②」で紹介)。

 

よって、モンハン月下雷鳴に関して、仮にメーカーが型式試験に適合させた時点でHIT機種になると見込み、また規則改正があると予見し、現行規則下で検定/認定された遊技機の経過措置期間を予見し、他の人気機種がどんどん設置期限を迎えて撤去される中で同機だけがなるべく撤去を遅らせるように事前準備する事は、どうやっても不可能である。

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参考

今回のG さんからのお問い合わせに対しては、2004年当時における規則改正時の資料(①と②)および2018年における衆議院の資料(③)が参考になるかと思いますので、それぞれ今回の件に直接関係する箇所を引用して紹介しておきます。

________

①2004年(平成16年)2月27日(金)に開催された緊急全国理事会における、警察庁生活環境課 若田 英 課長補佐の講話内容の一部

 

「そもそも「みなし遊技機」というのは、昭和60年の風営法、施行規則等々が定められた時に、それ以前に各都道府県公安委員会の認定制度のもとで設置を認容されていたものを、昭和60年の規則制定後も、基準に合致するものとみなしたのがそもそもの「みなし遊技機」でした」

 

「ところが昨今は、認定と検定の有効期間が切れた機械、今この時点において検定または認定の有効期間を有していない機械、またはそもそも検定を受けていなかった機械を総称して皆さんは「みなし遊技機」とおっしゃっているように感じております」

 

「皆さんが「みなし遊技機」とよばれている機械の中で、改正前の規則、つまり現行規則に適合していないものが多数あると認識しております。部品が無かったから無承認変更されているもの、同じ部品をただ無承認変更で付けているというものではなく、全然違う役モノや発射装置が付いていたり、不正改造されているものも数多くあります。こういったものについては、現行規則でも不適合な機械ですから、今私どもが法20条1項違反で立件しようと思えば立件できる機械です」

[参考]「法20条1項違反」=風適法第二十条1項 (営業者は)その営業所に、著しく客の射幸心をそそるおそれがあるものとして同項の国家公安委員会規則で定める基準に該当する遊技機を設置してその営業を営んではならない。

 

②2003年(平成15年)12月18日

警察庁生活環境課 若田 英 課長補佐講話(概要)

風営法規則等一部改正に伴う「認定」等に関わる諸問題について

 

「(経過措置の期間を)何故3年としたかについては、今の認定、検定の有効期間がすべて3年であること。それから、機械を買われる時に、当然3年は使えるであろうという見通しでお買いになられたはずですので、最低限保障しなければならないだろう、ということからです」

 

「保通協の適合試験結果書の有効期間が3年あるんです。メーカーは保通協の適合取っておいて、3年間寝かしておいていいんです。そして、都道府県に持ち込んで検定をとれば、そこから3年検定の有効期間が使えるので、保通協に通ってから6年市場に置ける。こうしたことを防ぐために、施行日から3年とします」

 

③衆議院196回国会より

質問:平成三十年二月九日提出(質問第七〇号)

提出者:高井崇志

いわゆる「みなし機」の規則改正以後の取り扱いに関する質問主意書

 

二 風適法では旧検定機または旧認定機を営業に用いることを禁じているか。

三 風適法等改正規則では、ぱちんこ屋が現に営業に用いられている旧検定機または旧認定機を、施行日以後も引き続き営業に用いることを可能とする経過措置を設けているか。

仮に同改正規則でこれらの経過措置を設けていない場合、旧検定機及び旧認定機は出玉規制や大当たり出玉規制などの遊技機基準に抵触する「著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機」と位置付けられ、旧検定機または旧認定機を用いた営業は風適法第二十条に違反するものとして罰則の対象になると考えるが、政府の見解を問う。

 

答弁:平成三十年二月二十日受領(答弁第七〇号)

内閣総理大臣 安倍晋三

答弁書

 

二について

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号。以下「法」という。)第二十条第一項において、法第四条第四項に規定する営業を営む風俗営業者(以下「ぱちんこ屋の営業者」という。)は、その営業所に、著しく客の射幸心をそそるおそれがあるものとして同項の国家公安委員会規則で定める基準(以下単に「基準」という。)に該当する遊技機を設置してその営業を営んではならないこととされており、御指摘の遊技機が基準に該当する場合には、ぱちんこ屋の営業者はその営業所に当該遊技機を設置してその営業を営んではならないこととなる。

三について
(前半部略)
他方で、改正規則の施行前に認定を受けた遊技機のうち当該認定を受けた日から起算して三年を経過したもの、又は改正規則の施行前に検定を受けた型式に属する遊技機のうち、当該検定の公示の日から起算して三年を経過し、かつ、認定を受けていないものについては、改正規則の施行後、改正規則による改正後の基準が適用されることから、御指摘の遊技機が当該基準に該当する場合には、ぱちんこ屋の営業者はその営業所に当該遊技機を設置してその営業を営んではならないこととなる。

________

参考資料は、上記の通りです。

 

 

以上、十分な回答になったかは分かりませんが、今回はこれくらいにしておこうかと思います。

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2020年1月3日公開

4 comments on “「みなし機」は本当に撤去の必要性があるのですか?違法と言われているが裁判沙汰になれば勝てるのでは-回答


  1. 裁判で勝てますよ

    旧規則で許可された遊技機が、新規則では「なぜ射幸性が高い」のか「どれくらい高いのか」を警察庁は数字などで証明するのが不可能だから

    Reply
    1. 匿名

      >?さん
      本当に勝てるなら、是非裁判で争ってほしいですね

      折角楽太郎さんが資料を用意してくれたのだし、よく読み返してみては如何ですか?
      射幸性云々の前に、設置期限が切れている機械の取扱の話ですよ

      Reply
  2. のんべえ

    参考になります。

    2004年の講話内容を素直に受け止めるなら
    昭和60年以前に設置されていた物だけがみなし遊技機であり
    他は拡大解釈だという事ですね。
    それ以降に出た台は有効期限が切れたら営業に使う事はまかりならんと。

    とはいえ換金問題を「存ぜぬ」と言い切った組織の言う事ですから、
    どっちもどっち的な感じはしますがwww

    店側が訴訟を起こして仮に勝ったところで、
    長期的にはさらなる規制強化を招くだけですから
    全設定で機械割100%以下(7号機)とかになるのが嫌なら
    文句言わずに撤去しろという所でしょうか。

    内容が何であろうと言われた通りにするしかない
    という結論は見えてますね。

    Reply
  3. ゴンザレス

    法として規定は無くても業界のしっかりとした慣習にはなってるんですね。そりゃ強そうです。

    家電だって数年使ってりゃ不具合が出るし、毎日ピカピカドンドンしている遊技台なら不具合が更に起きてもおかしくないから、つつけば「検定時と異なる状態」なんて幾らでも探せる。リールのランプが切れてると遊技に影響が出るし、古い機種はたまに怪しい挙動がある。

    そしてそんな喧嘩をしてるホールに、メーカーがあえて手助けするメリットもないから見逃す事はない。とばっちりが怖いから、メーカーは新しい機種は卸さないし販社だって近づかない。組合だって、そんな自分勝手なホールを助ける筈もない。

    そんな一人ぼっちの戦争をどうやって勝ち抜くつもりでしょう(´・ω・) 仮に弱小ホールが連合しても無駄ですし、中規模チェーン以上が参加するのは難しい。

    それでも裁判は是非とも起こして貰いたい。風営法議連の秋元議員が色々あって、直接疑惑に関係ないがパチンコチェーンの名前も出て、「ちょっと風向きが怪しいな」というこの時期に警察に楯突く裁判。

    それでどれくらい政治家達が距離を置くのか見てみたいから、是非とも裁判を起こしてください(笑)

    ・・・こんな天地人のすべてが揃ってない状態で、裁判をしたら本当にどうなるんでしょ?

    Reply

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