今回は、スロットの箱についてのご質問にお応えします。
Contents
きんた さんからのご質問
毎日更新ご苦労様です。
普段使いしている店の事について質問があります。
先月からスロットの箱が新しくなり、従来のサイズよりも半分入るかどうかくらい小さいのに変わりました。
(注:お問い合わせ日は8/7なので、7月の出来事という事になります。)
設定の入れ方はベタピンではない店なので、それは有難いですがこういうアピールの仕方を間違えている店って自分は恥ずかしいと思いますが楽太郎さんは同業目線でどう思いますか?
台上に今までカチ盛り2箱で3000枚以上置けたのが、変更してからはカチ盛り1000枚入りの小箱が2つ横に並ぶともう置けないので、別積み用の高足の台車が登場します。
たまにこの台車、ライトアップされたりもします(笑)
こういう努力を見ると経営が厳しいのかな、などと思ってしまいます。
こういうアピールの仕方で業績は変わるものなのですか?
ユーザー視点では努力の方向性を間違えているようにしか見えないのですが、どのように思われますでしょうか?
ご意見をお願いします。
※ちなみに■(店名)という店です。
ピーワールドで出てきます。
________
ここまでが、きんた さんからのご質問です。
それでは回答です。
回答
悩み中…
先日、似たような主旨のお問い合わせがあり、それに対してはTwitterで相互フォロー関係にあるお店へのご質問だったため、役職の方に
「貴社の店舗に対して、このようなお問い合わせがありました」
と、直接連絡をとらせて頂きました。
すると、ご多忙中にも関わらず
「それは、こういった意図がある」
という主旨の、丁寧な回答文をご用意頂きました。
打ち手目線では、イマイチ意図が良く分からない取り組みや変更措置の際には、
「こういう変更があると、廃業予備軍なんですかね?」
とか、
「貯玉を全部交換しておいた方が無難ですか?」
といったご質問が寄せられる場合も結構沢山あります。
まあ、どういったご質問でも経験的にであったり、私見としてお応えする事も出来なくはないですが、当該ホール企業の方々の事を考えると営業の印象を左右する事に憶測で言及するのも憚られるため、いつもちょっと困っております。
なので、もしもTwitterで相互フォロー関係にあるホール企業や店舗の営業に対してのお問い合わせがあった場合には、DMにて
「貴社として、或いは役職者としてお返事なさいますか?」
というお伺いを立てさせて頂くのが良いか、迷っておるところです。
ハッキリ言って、余計なお世話なのかも知れませんが、地元民からどのように思われているのか?
そういう事は役職者としては気になるものですから、今後のやり方については思案中です。
…さて、本題に入ります。
一般的な箱のサイズ
まず、スロットの箱のサイズについてです。
ご連絡内容から判断すると、おそらくは1,300~1,500枚容量の箱から、700~900枚容量の箱に変更されたものと推察します。
800枚箱に樹脂マットを入れたタイプであれば、容量は大体700枚で満タンの水準になります↓
[参照]HIKARI SHINSEI「2018 THE GUIDE」
©株式会社光新星
別積みによるPR
次に、ご指摘の別積みの仕方についてです。
別積みによる出玉PRについては、営業状況を良い感じに演出するという観点では理に適っている訳ですが、それは身内であるホールスタッフ目線でも
「恥ずかしいなあ…」
と思う場面は、実は結構あったりするかと思います。
マニュアル上、台上の棚に2箱あったら、3箱目は例外なく「たまにライトアップされる」「高足の台車」で別積みをしなければならない訳ですから。。。
こういうのでしょうか↓
[参照]HIKARI SHINSEI「2018 THE GUIDE」
©株式会社光新星
まあ、授業員というものは、会社/店舗マニュアルに則って業務にあたる事で給与が発生する訳ですから仕方がないですが、常連客であるきんた さんに限った事ではなく、スタッフの中にも
「ウチの店、ショボい事やってんな~」
と思っている者は、結構居たりするのではないかと思います。
今回のご質問は↓
- 小さいサイズの箱に変更する事への印象
- 店舗の運営状況が厳しいから、こういった「努力」をするのか?
- 営業上、効果があるものなのか?
こういった主旨でしたが、それぞれに対しての回答としては↓
- サイズ変更は、払い出し性能ダウンの流れから見れば妥当
- 営業状況や中身(=設定配分)が悪いので、演出の方に精を出して売上水準を維持/向上させようと目論んでいる可能性はある
- 要所で設定変更したり、良心的な設定配分でそのようなPRをするお店なのであれば、そのような手段で露出度を上げた場合に一定の効果はある
こんな感じです。
せっかくわざわざお問い合わせ頂いて、こういった回答で締めるのはつまらないので、オマケとして
サイズ変更は、払い出し性能ダウンの流れから見れば妥当
という点について、データを元に補足説明させて頂こうかと思います。
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性能比較
以下で、現行ノーマルタイプ機の代表的なものと、まだ世に出て来ていない6号機規格のノーマルタイプ機の試算データ(獲得枚数別に2スペック分あり)を、表にして比較した物をご覧頂こうかと思います。
ノーマルタイプ機データ比較
<5.5号機:アイムジャグラーEX>
- BB枚数=325枚
- RB枚数=104枚
設定1 | 設定6 | |
BB | 1/287.4 | 1/268.6 |
RB | 1/455.1 | 1/268.6 |
BB/RB合成 | 1/176.2 | 1/134.3 |
出率 | 97.0% | 106.4% |
50枚あたりG数 | 34.5G | 35.8G |
1,000枚OVER率 | 88.6% | 97.9% |
2,000枚OVER率 | 32.9% | 69.1% |
3,000枚OVER率 | 9.2% | 36.9% |
5,000枚OVER率 | 0.3% | 4.8% |
勝率 | 33.5% | 78.9% |
※OVER率は、稼動24,000枚における算出値
<6号機ノーマルタイプ①>
- BB枚数=207枚 ※技術介入要素あり
- RB枚数=59枚 ※技術介入要素あり
設定1 | 設定6 | |
BB | 1/181.5 | 1/170.2 |
RB | 1/283.7 | 1/170.2 |
BB/RB合成 | 1/110.7 | 1/85.1 |
出率 | 97.0% | 106.3% |
50枚あたりG数 | 34.6G | 36.9G |
1,000枚OVER率 | 72.2% | 95.6% |
2,000枚OVER率 | 15.1% | 60.3% |
3,000枚OVER率 | 2.2% | 25.5% |
5,000枚OVER率 | 0.0% | 1.2% |
勝率 | 29.6% | 85.7% |
※OVER率は、稼動24,000枚における算出値
<6号機ノーマルタイプ②>
- BB枚数=259枚 ※技術介入要素あり
- RB枚数=107枚 ※技術介入要素あり
設定1 | 設定6 | |
BB | 1/295.2 | 1/269.7 |
RB | 1/455.1 | 1/269.7 |
BB/RB合成 | 1/179.1 | 1/134.8 |
出率 | 97.0% | 106.4% |
50枚あたりG数 | 41.7G | 45.7G |
1,000枚OVER率 | 72.2% | 95.5% |
2,000枚OVER率 | 16.1% | 61.2% |
3,000枚OVER率 | 2.4% | 26.6% |
5,000枚OVER率 | 0.0% | 1.5% |
勝率 | 29.7% | 85.4% |
※OVER率は、稼動24,000枚における算出値
[参考]MIRAIGATE
©DAIKOKU DENKI Co.,Ltd.
解説
小役フォローの難易度などにもよりますが、ノーマルタイプ機で稼動24,000枚水準というと、11~12時間くらい遊技した際の参考データとして把握して頂いて、誤解はありません。
色付けした箇所をご覧の通り、現行機と比べて、設定1使用時における6号機の試算データでは、1,000枚~2,000枚OVER率のところが、かなり見劣りするかと思います。
性能ダウンしているんだから、そこは設定1じゃなくてまともな設定を使えよ!
という声も聞こえて来そうですが、設定の中身は一緒で演出面の事を考えた際には、
「ある程度勝手に1,000~2,000枚出る確率が、今後は15%以上低下する」
という状況を視覚的にカバーするために、箱のサイズを落とすというのは、同業目線で申し上げますと
「理解はできる」
とお応えして、締めさせて頂こうかと思います。
以上、今回は、これくらいにしておこうかと思います。
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[記事情報]
2018年9月12日公開
Pingback: 少ない獲得メダルでもPR出来るように、スロットの箱を小さいサイズに変更する店をどう思いますか?-回答 | パチパチスロスロあんてな
いやいやドル箱自体無くし、全台パーソナルにすべきでしょう。人件費の削減、災害の避難時の安全確保も同時に実現されます。インチキ、屁理屈に時間を掛けるより、より合理的な行動が必要では?
昔の感覚でカチ盛りしてるとなんかむなしくなるのは確かですね。スロットの下皿一杯分で箱一つすり切れで盛れますから。
30年前の記憶だと、店にもよりますが、スロとパチの箱の区別はなく、パチの小中箱をスロに転用していた感じでした。パチも羽モノ、セブン、一発台によって箱を変えているところも多かった(というかほとんど)はずです。セブン機は基本2400発なので3000発箱を使ってたかな。
当時は下敷きなんて盛っていないので、文字通り詰め込み、ほとんどの店は羽モノでも使われてた1500枚箱(カチ盛り1800枚)が多かった。大量に出た場合の別盛りもありますが、箱の移し替えがありました。初代アラジンでパチンコの4000発箱(一発台用)にザーっと盛り直したときは「出た感」が凄まじかったです。
今のは文字通り小物だな。ただギブアップ交換がしやすくなった。