派手な広告宣伝で煽ったり、TV番組などで目立つ発信活動をするホール企業を、組合から除名できないのですか?-回答

今回は、組合の拘束力に関するご質問にお応えします。

 

773 さんからのご質問

はじめて問い合わせいたします。

773と申します。

よろしくお願いします。

 

組合の決定事項に従わないホールは、都道府県の組合として導入している特殊景品の交換システムから排除して、換金ができないように圧力をかけるべきだ、という記事を本日拝読して思うところがあり連絡させて頂いた次第です。

 

こちらの記事におきましてコメントの方で、そこまで強制力を出すのは逆に違法では、と指摘されている方もいらっしゃいますし、楽太郎様も極論こうだという論調の記事ではあります。

 

しかし最近の広告の乱れ、規制前と比べてほとんど変わらないような宣伝のやり方を特に大手がしているのを見ますと、自由競争、自由営業はこのパチンコ業では合法におこなわれることは有りえないな、と思わざるをえません。

 

今はIRが依存対策法案の最終局面まで進んでいて(注:お問い合わせフォームのご利用は4月11日です)、どんな形であれパチンコが世の中から注目されればされるほど、出る杭は打たれる如しで叩かれるのは目に見えています。

 

そんな状況でも、近所の●(注:全国大手店舗)はライターイベントを仕掛けたり、無双や転生、ゴッドなどを何回リニューアルオープンするんだくらいの勢いで時差開店イベントをやったりしています。

 

スロット設定は、並びがあるので一応それなりに入れているみたいですが、釘は普段通りで一切プラスにはならないばかりか、千円で15も回せない台ばかりです。

 

楽太郎様は関東の店長様ということですからA社の「(注:TV番組名)」、B社の「(注:TV番組名)」、C社の「(注:CS番組名)」などは、お目に留まることもあるかと思います。

 

C社などは、番組の収録時には芸能人が来るのを告知したポスターを掲示したり札を刺すなどしており、これはみようによっては独自の集客イベントです。

 

このような広告の打ち方や営業のやり方で、あくまで企業イメージ向上のためだ、集客目的ではない、そんなのは各企業の自由だろと言っても、通用しないかと思います。

 

国や世間からIRで一番注目される時期になぜわざわざ叩かれるように目立ちにいくのかが理解できません。

 

そこでお聞きしたいのが、全国のパチンコホール組合・都道府県の組合の方で、派手な広告を打ったり公共の電波で目立つことをするホールを厳しく処罰するのは本当に無理なのかということです。

 

警察から業界全体がやられる前に、自分たちで余計なことをするホールは除外していかないと、真剣にマズいのではないかと思います。

 

公共の電波利用を禁止すれば、派手な広告がアングラ化していきYouTube動画などを利用するようになってその結果ライターイベント煽りが今よりも過熱化するという心配も出てくるのがまた苦しいところではありますが・・・・・

 

警察にしても、組合の重要な会議に毎回出席して指導をしているわけですから、組合に所属しているホールでないと相手にしない、営業許可しない、という姿勢ではダメなのでしょうか?

 

一体なんのための組合なのか?

それについて考えさせられる記事でした。

 

私からは以上となります。

よろしくお願いいたします。

________

ここまでが、773 さんからのご質問です。

 

それでは回答です。

やんちゃなカラス

回答

過去記事の確認

パチンコスロットを ぱちんこ業たらしめている要素には、釘や設定、換金などがある訳ですが、やはり

 

  • 遊技の結果得た玉やメダルを、各種景品に換える事ができる
  • 遊技客が獲得した景品の取り扱いについて、取り締まり行政側は関知しないというスタンス

 

これは、大きいと言えます。

 

そういった点で特殊景品/金景品の存在は非常に大きい訳ですが、これは業界の先人たちが苦労して構築して来て、3店方式をしっかりと守る事を前提として実質的には取り締まり行政側から是認されているシステムと言えます。

 

このシステムの確立は、個々のホールでは成し得ず、組合組織として取り組んだからこそ可能になった訳ですから、組合の方針や重要な取り決め事項に従わないホール企業なら、そのシステム利用を認めるべきではないという私見を述べさせて頂いたのが、こちらのシリーズ記事でした。

 

【参考】

①2017年11月22日公開

『組合の取り決めを無視する店舗/ホール企業は、金景品流通システムから排除せよ【前編】』

 

②2017年11月23日公開

『組合の取り決めを無視する店舗/ホール企業は、金景品流通システムから排除せよ【中編】』

 

③2017年11月25日公開

『組合の取り決めを無視する店舗/ホール企業は、金景品流通システムから排除せよ【後編】』

 

これらの記事の公開後に、同業の役職の方からご連絡があり、その内容は

 

  • 「書いている事は理想論としては解るが、危険思想だと思う」
  • 「組合を相手取って法定闘争に持ち込むガチンコの法人もあるだろうし、やりかねない法人を実際にいくつか知っている」
  • 「実際に排除すれば独禁法違反で組合が危うくなるのでは」

 

という主旨のものでした。

 

ここら辺の議論については、法曹の専門家や読者の皆さんによってそれぞれ思うところがあるでしょうから、判断はお任せしたいと思います。

 

「組合」の存在意義

組合に関する事については、メディア側の組合組織であるぱちんこ広告協議会について解説させて頂いた記事にて、

 

  • 身内(構成企業)による逸脱行為に対して厳しく臨めるのかどうかで存在意義が問われる
  • 全日遊連の存在意義も同様であり、高度情報化社会の今、打ち手側や取り締まり行政側は非常に厳しい目で見ている

 

といった主旨で既にお話ししておりますので、こちらをご参照願います。

 

【参考】2018年2月28日公開

『存在意義が問われる「ぱちんこ広告協議会」-会員企業の中に、業界を危険に晒す有害な者が居る』

 

裁判事例

今回のご質問では

 

国や世間からIRで一番注目される時期になぜわざわざ叩かれるように目立ちにいくのかが理解できません。

 

そこでお聞きしたいのが、全国のパチンコホール組合・都道府県の組合の方で、派手な広告を打ったり公共の電波で目立つことをするホールを厳しく処罰するのは本当に無理なのかということです。

 

このようなご指摘でした。

 

特に、TV等の番組での広告宣伝/発信行為の事を憂慮されているようですので、過去にこのような事例がなかったか調べたところ、773 さんから参考にして頂けそうなものがひとつ出て来ましたので、まずはそちらを紹介します。

↓ ↓ ↓

________

自主規制違反めぐる訴訟で「除名の無効」判決

長崎県佐世保市のパーラー企業が長崎県遊技業協同組合を相手取り、組合内で自主的に規制していたテレビ・ラジオの宣伝を理由に除名されたのは違法として、除名決議の無効確認などを求めた訴訟の判決が昨年12月26日、長崎地裁で開かれたことがわかった。12月28日付けの読売新聞が報道した。

 

判決では、今中秀雄裁判官が「宣伝で青少年の健全育成が害されるとは考えられず、除名理由となる違法性の高い活動とはいえない」として、除名決議を無効と判断した。

 

長崎県遊協は04年12月、「青少年の健全育成」などを目的として組合員を対象にテレビ・ラジオにおける宣伝行為の自主規制を決定。原告のパーラー企業は06年12月から宣伝を始め、翌月に除名された。その後の07年5月、長崎県遊協はこの自主規制を撤廃していた。

 

なお月刊GreenBeltの取材に県遊協事務局は、「判決を受けて1月6日に理事会を開き、損害賠償請求は却下されるなど、県遊協側の主張が一部認められたため、全会一致で控訴はしない方針を決めた」とコメントしている。

________

[参照]『月刊グリーンべると』2009年01月08日up

 

解説

この事例について、更に独自に詳細を調べましたところ、訴え出たホール企業は500万円の損害賠償請求については棄却されましたが(実損害が発生していないという理由)、組合員の地位については除名は無効という判決が出ていました。

 

これは、「仮にテレビ・ラジオによる広告宣伝が視聴者に対して、何らかの影響があったとしても、それが除名理由にあたる違法性の高い活動と評価することは困難である」という理由によるものでした。

 

TVでのCMは15秒枠の利用でしたが、これは風適法などには違反しておらず、独禁法の観点では本件はおそらく競争制限的行為にあたり、組合による除名が有効無効以前に、独禁法に抵触する行為であるとされる可能性もあるかと思います。

 

なので、TV番組を持っている事を理由にして、組合組織から弾き出すというのは、難しいかと推察します。

 

しかし、特殊景品の流通システムに関しては、また別の理由から、過去記事で全く的外れな私見を述べさせて頂いたとは思っておりません。

 

「組合」の性質について

全日遊連を頂点とするホールにおける組合組織は、相互扶助の理念の下で共同事業を行ったり、景品の共同購入など経済的な利便性を図る目的で組織された、「事業協同組合」であると思っております。

 

こういった観点で業界史を紐解けば、かつて大阪エリアで、いわゆる大阪方式による景品流通システムに絡んだ問題で、大遊協が運営する景品の共同購入事業を利用せず、是正勧告にも応じなかった14店舗を除名したという事例があります(2004年/平成16年)。

 

なので、私としては、例えば東京エリアにおける金景品の流通システムについても、大阪とは細部は異なりますが基本構造としての「共同購買」「システム維持のための資金拠出」といった事を全組合員でやっている訳ですから、このシステムを利用する以上は、組合が組合組織たるべく取り決めた定款なり自主規制方針に従うのが当然と思っております。

 

組合に属していると、このようなメリットがあるから享受したい、でもこういう縛りはデメリットだから無視しよう、といった具合に極めて自己都合で打算的に振る舞うのは好ましくなく、極度の違反行為であれば除名相当と思っておりますが、これが法令上の判断ではどうなのかは分かりません。

 

いずれにしても、そこまで無茶な事を言っていたり、かつて「危険思想」だというご指摘を受けましたがそこまで危険な考え方でもないのではと、私としてはそのように思っております。

 

 

以上、773 さんからのご質問にお応えする形で、組合の在り方について過去記事を踏まえつつ私見を述べさせて頂きました。

 

 

今回はこれくらいにしておこうかと思います。

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2 comments on “派手な広告宣伝で煽ったり、TV番組などで目立つ発信活動をするホール企業を、組合から除名できないのですか?-回答

  1. Pingback: 派手な広告宣伝で煽ったり、TV番組などで目立つ発信活動をするホール企業を、組合から除名できないのですか?-回答 | パチパチスロスロあんてな

  2. 匿名

    警察や健全化機構は何をやっているのやら?
    釘問題しかり、ちょっと募集すれば沢山の画像が集まるのにね。
    もっとおかしな話、厳しさに地域差があるとか。
    日大アメフトの問題を見ても思うのですが、どの業界も同じように、時代に乗り遅れた重鎮がダメにしてるんだなと思いますよ。

    Reply

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