今回は、寄稿して頂きました。
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寄稿者紹介
株式会社大宏(たいこう) 様
HP:https://www.taikonet.co.jp/
Twitter:@kktaiko_pachi_c
寄稿文
『パチキャラグッズの歴史』
はじめまして。
株式会社大宏と申します。
私どもは、パチキャラグッズの企画・販売という、業界でもメインストリームでは無い分野で日々お仕事させて頂いております。
ご存知無い方へ説明致しますと、パチキャラグッズ=パチンコ・スロットに登場するキャラクターを使用したグッズという意味合いです。
熱狂的な機種ファンの方々に対して、遊技だけではなく、日々の生活の中でもパチンコ・スロットと接点を持って頂くツールとして、グッズをご提供させて頂いております。
[参考]公式HP TOP画面
今回は、初めての寄稿という事もあり、まずパチキャラグッズの歴史について、分かる範囲でご紹介出来たらと思います。
※はっきりとした資料も無い分野の為、いささか伝聞の域を出ない所もあり、長年この業界におられる方からは間違いをご指摘頂く可能性もございます。
私自身も業界歴10年にも満たない若輩者の為、ご指摘については真摯に受け止めたいと思いますので、ご意見をどんどんお寄せ下さればと思います。
<パチキャラグッズ黎明期>
予めお伝えさせて頂きますが、これからご紹介させて頂くのは公式ライセンスを取得しているグッズについての歴史です。
業界特有の習慣でございますが、機械を購入されたホール様においては宣材資料として各機種についてのデザインデータを頂く事があり、非公式ながらグッズを制作している場合もございます。
こちらはライセンス料をお支払いしない場合(機種販促としてメーカー側も黙認)が多く、今回は対象として除外致します。
話は戻りまして、パチキャラグッズが出来た経緯についてお話します。
残念ながら、こちらは正確な時期は分かっておりません。
ただ、伝え聞いている部分としては、海物語が登場したあたりからそういった商品が出て来ており、ミニタオルなどが景品として並んでいた、というお話は社内でもよく聞いております。
海物語の登場時期を考えると、1999〜2000年ごろからでしょうか。
歴史としては18〜19年ほどで、比較的浅いです。
それとは別に、ホール法人様でも、ほぼ同じ時期にクランキーコンドルやモンスターハウスのグッズを、公式ライセンスを取得して販売開始されていたという話も聞いております。
そこを加味すると、もう少し登場は早いかもしれません。
いま私が分かっている範囲は、そこらへんです。
当時は機種販促の意味合いが強く、広告規制も比較的緩やかな時代だった為、徐々に取り扱って頂くホール様も増えていきました。
中には「ぱちんこのグッズなんて恥ずかしくて持って帰らないよ」というお店やユーザーの声も一部ありましたが、そういったお声以上にホール様の需要が益々増えて行って市場が拡大していきました。
<パチキャラグッズ高度成長期>
高度成長期と書いていますが、市場規模としては、業界の本業である遊技に伴う貸玉料に比べれば本当に微々たるものです。
ただ、遊技人口やホール軒数と比例して、このグッズ業界も拡大していきました。
パチキャラグッズ業界拡大の最初の契機は、CR新海物語と言われています。
この時に、今では弊社の主力商品且つお馴染みの、お菓子やライターなどの発売も開始しました。
※同時期に弊社も、衣料品の卸売業からパチキャラグッズの総合商社として大きな業務転換を図っております。
更に、4号機の人気に伴うパチスロブームに乗って、沢山のパチキャラグッズメーカーが誕生しました。
また、広告代理店、備品メーカー、お菓子メーカーなど沢山の業界内外の法人が、新規事業としてグッズ制作をスタートさせました。
現在は徐々に減っておりますが、今でもあの頃に商いを初めた会社がグッズ業界を支えています。
機種についても、今でもグッズの2大巨頭である海物語やジャグラー以外に、吉宗、北斗の拳、押忍!番長など、往年の名機種のグッズが数多く発売されました。
今でも驚くくらい、この頃のグッズには、チャレンジングで攻めた商品が数多くあります。
吉宗なら俵に入ったお米、海物語ならロゴやキャラの焼き目がつけられるトースターなど、今だとなかなか思いつかない様なグッズが多数発売されております。
恐らくこの頃は、出せば売れる時代であると共に、多少の失敗は目を瞑れるほど次から次へと物が売れた時代だったのでしょう。
意外に知られてはいませんが、この時期には、機械メーカーさん自身もグッズ業界に参入しています。
今はライセンス業に専念されていますが、当時は沢山の商品を作って弊社の様な会社を通してホール様に販売しておりました。
<4号機の終焉に伴う変化>
現在も大きな転換期ではありますが、近年で行くと、4号機の終焉と5号機の始まりはグッズにとっても大きな出来事でした。
両輪で走行していた車を片輪走行で走らすぐらいの荒技を強いられました。
その中でも、片輪を担うパチンコ機種からは、花の慶次や北斗の拳、そして牙狼などの登場が大きな支えとなりました。
スロットに関しては、やはりジャグラーの存在が大きく、この頃から多くのジャグラーグッズが登場しました。
そして、この時代に欠かせない機種として、新世紀エヴァンゲリオンが登場します。
当時、パチンコの方は暴走モードなどが斬新でヒットし、スロットはAタイプの主力としてジャグラーと共に稼働を牽引して行きました。
グッズに関しても、新機種が登場する度に売れに売れ、一時期の5号機ショックを完全に払拭。
次第に5号機もゲーム性が豊かになると共に、遊技人口も徐々に回復。
グッズの方も、バリエーションが増えていきました。
ここからグッズ業界は、成熟期に突入します。
<パチキャラグッズ成熟期>
先ほども書きましたが、海物語、ジャグラーをベースに、今でも主力機種である花の慶次、北斗の拳、牙狼、ルパン三世、エヴァンゲリオンなどのパチンコ・スロット機種が新規則前半のグッズを牽引すると共に、5号機で復活&飛躍を遂げた押忍!番長、ミリオンゴッド、新鬼武者などの機種、また社会的なブームを作った冬のソナタやAKBなどの機種から、数多くのグッズが作られました。
導入台数も多く、年1回リリースされる定番大型機種に合わせてグッズも作られるという現在のフローは、ここで確立されます。
(記述しきれないので割愛しておりますが、上記定番機種以外でも沢山のヒット商品は生まれました)
<東日本大震災と広告規制強化>
ぱちんこ業界にとって、5号機以来の大きな転換期が、東日本大震災と広告規制強化です。
グッズにとっても、東日本大震災以降の大きなユーザー減と広告規制強化は、今でも影を落としています。
一見、広告規制強化は関連性が無いように思われますが、ユーザー向けのグッズとは言え、販売先はホールであり、ホールの業況悪化は景品の縮小と方向転換を迫られる事態を引き起こしました。
今では、景品の見直しを図る法人も増えて来ましたが、2011年以前の水準には、まだ戻ったとは言えません。
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<景品に代わる新しい取り組み>
ホール景品に代わる取り組みとして、機械メーカーからユーザーへの直販ルートとして、ECサイトが震災以後増えました。
出玉を得られないと交換出来ないホール景品と違い、直接購入出来るので、コアなユーザーからは大きな支持を得られています。
有名なところでは、平和さんのキュイン萌ーるや、ユニバさんのUNI-MARKETです。
つい先日、サミーさんの方でも、サミー商店オンラインというサイトが発表されました(時期未定)。
<パチキャラグッズのこれから>
最後に、パチキャラグッズのこれからについて…
これは、正直わかりません(笑)
ユーザーの皆様から求められれば、これからもグッズは作られ続きますし、不要とみなされれば、人知れず景品コーナーからは消えていきます…
ただ一つ言える事は、ユーザーの皆様は、好きな機種、好きなキャラのグッズが欲しい場合、SNSで発信したりホールスタッフにその気持ちを伝えてください!
結構ホールの方は、ユーザーの皆様の気持ちを叶えようと動いてくれています。
1人の声でも、様々なルートを駆使してお問い合わせ頂く事が多いです。
我々グッズメーカーも、情報収集として様々なサイトやブログ、SNSを拝見しています。
弊社公式ツイッターもありますので、フォローして頂いて直接ご連絡頂くのもアリです。
景品というジャンルにおいて、ユーザー様の声が一番届きやすい商品であり、皆様の声を一番求めているのが私達です。
遊技が好きな皆様と、遊技の楽しさや喜びを補完してくれるグッズを作り、その気持ちと思い出を共有出来る事を楽しみにしております。
長々とした文章、失礼しました。
最後までお読み頂き、感謝致します。
________
寄稿文は、上記の通りです。
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[記事情報]
2019年4月5日公開
特定されてよかったな
おめでとう!
クズ太郎ちゃま! 爆笑