今回は、寄稿して頂きました。
寄稿者紹介
チャッキー 氏
<プロフィール>
ホールも含めた、多業種の営業コンサルタント。
ぱちんこ業界を冷静に観察/分析しつつ、基本的には厳しいスタンスで臨む論客。
寄稿文
『せっせと不正に励む奴ら』
はいでぃほー、チャッキーです。
パチンコ屋には、不正の臭いが付きまとうよね。
よくネタにされるのは、負けた奴らが腹いせに叫ぶ遠隔や、「スロットと身体で稼ごうや」の名言(笑)と共に脚光を浴びた設定漏洩など。
実際問題、「パチンコ屋は不正が簡単で株主の利益が守られない」という理由で日本国内では株式上場が実現できないくらいガードがゆるゆる。
俺なんかの処に依頼に来るお店や企業さんって漏れなく「利益出てない病」なんだけど、その治療に着手する前に対象の店舗の健康具合確認が必要な場合が少なくない。
つまり、ゴト師による不正ではなく、社内不正という病魔に食い物にされてないかの確認だ。
今日は、俺が出先で目の当たりにした店舗内の不正をいくつかネタとして挙げてみる。
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偉い人や役職の女は朝が早い
朝一で並び、開店と同時に、他の台と見比べるような演技もなく、目的の台にピンポイントに一目散の女。
行動、出玉、実設定表を照らし合わせればバレる。
で、捕まえてみたら社長が行きつけのスナックのママだったなんて笑えないケースも「稀に」あった。
パチンコ屋の店長(役職)と知って、設定漏洩狙いで近づいてくる奴なんて五万といる。
特にキャバクラや風俗で、そうした下心持ちの女に絡めとられた奴は一人二人じゃない。
遊ぶときは、パチ屋の役職、ましてや設定担当などとは、口が裂けても明かさず、適当に事務員とでも言うとくほうがいいし、出来たらダミーの名刺を用意するくらいの気構えと用心をお願いしたい。
人手不足と思ったら
とあるお店に行くと、いつも人手不足でシフト表もキツキツ、店長が穴埋めをしてるケースが多く、社長からは真面目で熱心だと高評価。
だけど、シフト表の人数よりホールで動いている人数が少ない事も目につき、気になって、閉店して店長帰宅後に社長立ち合いの元で事務所を調べたら印鑑がワラワラ出てきた。
おまけに、給与支払い実績とシフト表を比較したら、現存スタッフすら知らんバイトが数人浮上。
何のこたぁ無い、架空の出勤スタッフをでっちあげて、そのバイト代を架空口座に振り込ませる、立派な横領である(笑)
幸い、通帳という動かぬ証拠があったため、過去分に迷惑料を乗っけてサラ金で借金させて回収したよ。
回収した直後に解雇したから、サラ金から全額一括回収の追い込みかけられて、どっか居なくなったわ。
特に勤務先異動が少ない小規模グループ店舗は要注意やね。
シフト表、振り込み口座、従業員名簿、入金額などはマメに確認してほしいものだ。
拾った玉(メダル)は何処へ行く?
ホールにいると、スタッフが床に落ちた玉やメダル=こぼれ球を拾い集めている場面を目にするだろう。
パチンコ台を開けて島のアウトボックスに流す場面をよく目にした。
以前は、拾ったその場の一番手近なお客さんにポイッとあげてたんだが、それが不公平だとクレームがついて無くなったと聞いた事がある。
また細かい話をすると、こぼれ玉の処理をこのように雑にすると、閉店後の集計表で「誤差玉」として計上されてしまう。
「誤差玉」ってぇのは、ホールコンピューター上で「お客さんに貸し出された玉」と「遊技機から払い出された玉」と、「計数機を通った玉」の差異で、不備、不良、不正を読み解くヒントにもなる数値で、遊技機設置台数にもよるけど、これが数百発とか千発を超えてくると警戒信号。
今は、多くの店が拾ったこぼれ玉を集め計数機に流し、POSで「拾い玉」として処理して、誤差玉発生を予防している事と思う。
ところが、これをちゃんと処理すれば問題無いんだけど、悪賢い奴ってのはいて、POSで拾い玉として処理せずに、賞品に交換しちゃったり、勝手に作った会員カードに貯玉しちゃったりと悪事を働き私腹を肥やす奴がいた。
今はカウンター周りの防犯カメラがビッチリだったり、後から確認できるデータも豊富なので発覚しやすいが、設備更新を怠っている古い店は危険かもしれない。
こんな時間に?発券で不正発見
パチンコにせよパチスロにせよ、出玉は計数機に通されてレシートに変わる。
ある日、事務所に保管されている処理済みレシートの束をチェックしていたら、なんと、朝の早い時間にウン百枚ものメダルが計数、発券されているケースがちらほら(笑)
高設定も使ってないし(笑)、実データでも、そげな台は無いために発券時間で不正発見。
早番の社員やバイトが手を組んで、山分けしてたわけだ。
こんなん、午前中から機械割と景品割が滅茶苦茶で一目瞭然の筈が、店長が休みとか会議で店にいない日を狙ってすり抜けてた。
今はこんな誤差あったら即警報が出るわ。
メダル貸し出しサービスタイム!
ある依頼主の店に前乗りで朝から視察した時のこと。
朝からの並びなんざぁ当然無いし、パチもスロもお客さんが二桁いない。
ジャグラーコーナーに行くと、メダル貸し出し機のランプが点灯していない。
店員に訊くと、「朝はメダル貸し出しサービスタイムで、1000円で75枚お渡ししてます! 50%増量です!」と笑顔で教えてくれた。
試しに1000円渡すと、メダルと交換に店員の胸ポケットへ。
結局3000円で、その日の「サービスタイム」は終了して、メダル貸し出し機の島電源が目出度く投入された。
翌日、「今日からお世話になるチャッキーです」と早番の終礼で挨拶した時のスタッフの顔が引きつってて、笑いを堪えるのが大変だった。
こちらも、悪銭を早番で山分けしていたわけだ。
結局、犯人達の互いにチクリ合いの泥仕合のあと、弁済金を請求。
細かい事は書けないが、借金背負った奴や退学になった奴など悲惨な末路に。
世の中は厳しいのよ。
その後は常務さんが店長になり、店長は解雇、社員も差し替え、バイトも解雇して派遣を入れて延命しようとしたけど、もうまともに運営できる筈もなく、間もなく閉店に追い込まれた。
利益が出ないと悩むお店は、呼客集客に一生懸命なのは良いのだけど、お店の健康状態も不定期に確認する事を勧めるよ。
身内に癌細胞がいたら、稼いでも稼いでも追いつかないからね。
では、また次のネタでお会いしましょう。
ハイディホー!
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寄稿文は、上記の通りです。
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2020年1月28日公開