パチンコ機の羽根物などの天釘付近で首吊りするのは何故ですか?-回答

今回は、天釘周りの釘調整に関するご質問にお応えします。

 

RYU さんからのご質問

僕は去年から独学で釘を勉強しています。

 

それは、デジパチはスペック悪化していますが、V入賞の台(注:役物抽選機全般)は釘が見れて釘さえ良ければ勝負になるのが多いからです。

 

あと、出玉が固定というのも良いです。

 

デジパチのように振り分けで小さいラウンドを掴まされて展開が荒れることがないからです。

 

本当は羽根もので良釘台があれば1日粘れるんですが、僕がカバーしている範囲で羽根ものの釘が打てるレベルの店はないというのが現実です。

 

前はアレトロンを狙って打っていましたが近所の店は全部撤去してしまったので、今は大体は天一(注:CR天下一閃)、天龍、餃子7000、5000、ダイナマイトあたりを狙っています。

 

気になるのがこういう台は設置が減ってきていることです。

 

扱えないなら最初から買わないで他に予算を使えばいいと思います。

 

今の店長は釘が叩けないので設置してみたはいいけど扱えなかった、じゃあ撤去だというのが現実なんだと思います。

 

前置きはここまでで質問に入らさせてもらいます。

 

写真みたく玉がかりすることがあります。

 

デジパチではこの場所で玉がかりしたことはないですが、羽根ものや天一などでは何度か経験しています。

 

<添付画像>

RYUさん画像

こういうのは、ヨロイの一番上の釘を右に叩いてるので天釘との間に挟まるんでしょうか?

 

それとも、この場所を狙って弾く客が多く、この釘には打ち出した玉があたって右方向に曲がりやすいので挟まるんでしょうか?

 

どっちですか、教えて下さい。

 

写真の天一の場合だと、写真では見切れてますが右のほうに入賞口があるので、そこに入りにくくするために叩いていると予想できるのですが、他の羽根ものでも同じ場所で玉がかりした経験が何度もあり、理由が分かりません。

 

もし理由を知っていたらでいいので教えて下さい。

________

ここまでが、RYU さんからのご質問です。

 

それでは回答です。

 

回答

提供画像の確認

まずは、ご質問の内容を、お送り頂いた画像を解説しながら確認して参ります。

 

ヨロイの一番上の釘を右に叩いてるので天釘との間に挟まるんでしょうか?

それとも、この場所を狙って弾く客が多く、この釘には打ち出した玉があたって右方向に曲がりやすいので挟まるんでしょうか?

右のほうに入賞口があるので、そこに入りにくくするために叩いていると予想できるのですが、他の羽根ものでも同じ場所で玉がかりした経験が何度もあり、理由が分かりません。

天下一閃天釘付近

盤面上部の横並びの釘は、慣例的に天釘と呼びますが、これは本数も添えて天5本/天4本などと呼ぶ場合もあります。

 

一般入賞口は、盤面上部のものは天穴と呼びますが、昔の機種だとここが払い出しがある一般入賞口ではなく飛び込み口などの場合もあり、その際も慣例的に天穴と呼びます。

※ゲージの呼称にはエリア差や世代差があります。

 

今回RYU  さんは、天釘とハの字型の連釘最上釘(画像の赤囲み)の間の間隔が狭くなっていて、ここで玉が首吊りしてしまう事例を結構見掛けるとのご連絡でした。

 

何故、ここで首吊りするのか?

 

考察して頂いた内容は、天下一閃においてはどれも正解と言えます。

 

つまり、

 

  • 解説画像の赤囲みの釘を調整するホールはある
  • 赤囲みの釘は、盤面に発射された玉が最初に接地しやすい釘のため、そのアタックを受けて動きやすい釘である
  • 赤囲みの釘周りを調整する事で、天穴付近に玉が行きにくいようにする場合がある

 

こんな感じです。

 

ただ、これだと

 

「RYU さんの考察の通りですね、大正解ですね」

 

で終了になってしまい、わざわざお問い合わせ頂いた意味が薄いですから、後段でごく簡単にではありますが補足解説させて頂こうかと思います。

 

天釘付近の釘調整のセオリー

まず、お送り頂いた画像を拝見して最初に思った事は、

 

「工夫している調整者だな」

 

という事です。

 

まずは、前述した通り天釘付近の釘幅を狭くする事で、玉が暴れやすくしてあるという事です。

 

今回の盤面上のポイントは、一般的な羽根物や役物抽選機においては、ここを無調整(釘幅を狭くしていない状態)だと、玉が抜けて役物構造の上端プラスチック部分や連釘に当たり、盤面上部における玉の流れに安定感が生まれやすくなります。

 

極端な例を挙げると、藤商事をはじめとした最近の機種の盤面上部は、釘並びではなく強化プラスチック構造になっていて、弾き出された玉が金属釘ではなくそこに接地する事で動きが安定しやすくなっています。

 

これは逆の言い方をすれば、遊技歴が長い打ち手であれば

 

「接地直後の玉に動きがないので、面白味がない構造」

 

と言えます。

 

経験的には、このポイントを調整するのは、古い世代(1960年代生まれ以前)の調整者/職業釘師か、古い世代の調整者/職業釘師から指導を受けた40歳以上のベテラン調整者です。

 

なので、師匠が職業釘師である私にとっては、例えば羽根物においては、このポイントを叩くのは当たり前の事と言えます。

※現在は、調整する釘の本数をより少なくするという観点で、ほとんど触っていません。

 

しかし、30代前半よりも若い世代ですと、なぜこのポイントを調整するのか、考えた事も無かった、必要性も感じない、という者も多かったりします。

 

「調整」とは?

釘調整というのは、釘を叩く、動かすという意味だけで「調整」というのではありません。

 

本当の意味での「調整」の、伝統的な考え方というのは、「会社とお客さんのバランスをとる=調整」という意味を指し、より重要です。

 

お客さん寄りにし過ぎると粗利不足になり、会社都合を重視すればそれは粗利主眼になります。

 

営業数字(売上/稼動/粗利)が自社や常連客にとって適当なものになるように、データだけでなく時には実際に弾いている遊技客の様子をホールの現場で見ながら日々試行錯誤するのが機種「運用」であり釘調整です。

 

なので、マイナス調整しかしない、万年釘で放置するというのは、伝統的な釘調整の観点では機種「運用」ではなく、単に「設置しているだけ」です。

 

そういった意味では、マイナス調整で放置される台が増えているとRYU さんが感じておられ、「今の店長は釘が叩けない」というご指摘は合っています。

 

しかし、その印象が100%正しいかと言えば、必ずしもそうではありません。

 

釘読みや技術介入遊技に精通していると自任している客層を、「引っ掛ける」事ができる上手の調整者も、業界にはまだ沢山居るからです。

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工夫の形跡

今回のポイントである天釘付近のマイナス調整にしても、ここをマイナスにした分、別のポイントをプラスにしていて、どこか引けばどこか足して前述したようなバランスをとっているとも言えます。

 

お送り頂いた画像の範囲だけ見ても、たしかに天釘付近は玉がすんなり通過しにくい、天穴が拾いにくい、接地した玉が暴れやすいというマイナス面はあります。

 

しかし、風車の右上の連釘(逆ハカマ)の出口の釘は右上方向にプラス調整して寄りやすくしてあり、また飛び込み口の上釘も右側に動かしてあり飛び込み口下のアゴ釘に絡みやすく調整してあります。

 

これが、実際に弾いてみて寄り易い、アゴ釘に絡みやすいのであればプラスの意味合いが強い調整ですが、寄って飛び込み口付近に玉が行きやすいけど、実際にはそこまでポンポン飛び込まない、でもちゃんと弾いていられて玉の動きに一喜一憂できるというのであれば、それは「いい感じ」に調整してあると言えます。

 

この画像に写っていない、盤面上の他のポイントがどのような状態なのか分からないのでこれ以上は何とも言えませんが、解説の冒頭で述べさせて頂いた「工夫している調整者だな」と思った理由は、こんな感じの調整の形跡が見て取れるからです。

 

失礼な言い方にもなるかも知れませんが、「ちょっと釘が見れる、弾ける(中級者)」は、一見して「こんな釘じゃ打てね~」とパスしても、釘など読めなかったり単に機種に対する興味で純粋な気持ちで遊技してみようと着席するようなライト層が弾いてみたら、ちゃんと遊べる、かなりお得な調整になっているという場合は沢山あります。

 

なぜそうするのかは、技術介入度が高い客層から終日張り付かれるのを避けるため、より多様な客層から弾いてもらう事で売上の水準を上げるためです。

 

また、その逆で、中級者が見て「食える台だ」と思っても、実際には店側有利な調整になっている、という場合もあります。

 

なので、RYU さんが羽根物、役物抽選機の釘と向き合うにあたり、上記のような店側の意図を頭の片隅に置いて頂けば、今後より一層釘読みの精度が上がり、弾く技術も向上すると思います。

 

最後になりますが、お断りをひとつ述べさせて頂くと、パチ屋ブログを運営するにあたり、このようなご質問に今回のような流れで回答すると、

 

「違法行為である釘調整を奨励している、指南している」

 

というご批判を頂く機会も非常に多くなります。

 

しかし、私は、伝統芸能的な釘調整を今後も続けて行く事を肯定している訳ではありません。

 

あくまでも、

 

「完全に無調整では営業が成り立たない機種がまだまだ多いが、将来的に段階設定や設置傾斜調整を主軸とした運用に移行していくために、最小限度の調整に留めておくために必要な知識/技術/意識」

 

を、ホール側の者はしっかりと持つ事が肝要だと思っており、実際にそのように考えながら釘確認シートと睨めっこしたり、納品ゲージでの運用を試みながら日々業務にあたっている役職者も増えて来ているという事を、打ち手の皆さんに知って頂くという狙いもあって、発信させて頂いておる次第です。

 

何卒、ご理解頂きますように、宜しくお願い致します。

 

以上、十分な回答になったかは分かりませんが、今回はこれくらいにしておこうかと思います

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[記事情報]

2018年8月28日公開

2 comments on “パチンコ機の羽根物などの天釘付近で首吊りするのは何故ですか?-回答

  1. ゴンザレス

    『マイナス調整しかしない、万年釘で放置するというのは、伝統的な釘調整の観点では機種「運用」ではなく、単に「設置しているだけ」です。』

    はい、ここテストに出るよ~確変で上皿崩壊をし続けるような店は覚えとけよ!

    結構ツラいんですよねアレ(´・ω・) せっかくの右打ちのロックンロールタイムで上皿から玉が消えるのは、とても悲しい。近頃はSTもループも確変確率が重い台も増えたんで。おまけに電チュー賞球1だし。

    Reply
  2. daidai

    いわゆるブッコミですよね?中央に絡んでいく、かつ死に玉になる右側に行かない、という意味で、私のような中年世代は「まずブッコミ狙い」を基本として覚えたました。その意味で、ここに引っかかることは昔はよくあった記憶があります。よく見られた調整でした。
    一発台である初代スーパーコンビは他の調整がどうなっているかによりますが、「ブッコミ弱め」が推奨されてまして、天一も似たようなゲージなので私は弱めで打ってました。もっとも、コンビよりかは逆ハカマが下方向に広いので、ブッコミの方がベターだったかもしれません。
    もっとも、こういう画像のような調整されてたら意味ないですけど。

    Reply

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