「営業していれば絶対に儲かる。儲からないのはメーカーが悪い、補償しろ!」というのは不当要求だと思う-回答

今回は、営業補償についてのご質問にお応えします。

 

M さんからのご質問

初めて質問させて頂きます。

どうぞよろしくお願いします。

 

ホールの立場ではお答えしにくい内容かも知れませんが、回答頂きますと有難いです。

 

質問は、台に不具合があった時に「営業補償」をメーカーに要求する場合があるようですが、その妥当性と、相場額について、です。

 

また、根本的な疑問として、パチンコが本当に確率商売なら、1日の営業でマイナスになる事だってあるはずです。

 

何日か続けてマイナスの時もあるでしょう。

 

しかし、1日あたり何円という営業補償がまかりとおるなら、ホールは「電源を入れさえすれば利益が出て当然」という姿勢で営業している事になります。

 

利益が出るのを前提にしている、これはおかしいと思うのですが?

 

「営業していれば絶対に利益が出る。出ないのはメーカーが悪い、補償しろ!」、というのは乱暴な考え方であり不当な要求であると思います。

 

楽太郎様は今月(注:お問い合わせ頂いたのは6月19日です)、新台について、メーカーの製造責任を問うような事を発信なさっておいでです。

 

その事自体は、買う立場として理解ができるのですが、日割り補償を求めるとなりますと、それはちょっと違うのかな、と思ってしまいます。

(注:実際には、そのような補償を要求する発信をしたという事実はありません)

 

次の新台購入時の値引き、それか無償での部品交換で十分だと思うのですが、それは違うのでしょうか?

 

この事につきまして、ご意見を賜りたく存じます。

 

よろしくお願いします。

________

ここまでが、M さんからのご質問です。

(全文そのままです)

 

それでは、回答です。

カモネギ揉める

回答

粗利についての考え方

まず、遊技機を設置しているホールの立場で、営業上の粗利についての考え方をお話しします。

 

「毎日必ず、電源を入れておきさえすれば、これくらいの粗利が残るだろうと期待しているか?」

 

と聞かれますと、日本語のニュアンスとしては難しいですが↓

 

毎日必ず、とまでは思っていないが、月間/一定期間でこれくらいという期待額、運用予定額というものはある

 

こんな感じになります。

 

その結果として、例えば、「この機種の機械代分は、2ヶ月半くらいで作り終えたい」と考えた際に、

 

本体価格(遊技枠込み):438,000円+税

※早期契約値引き@5,000円

 

こういったパチンコ新機種があった場合に、1台467,640円で購入する訳ですが、この分の機械代を上記予定期間内に作るにあたってざっくりと日割り計算すれば、それは

 

467,640円÷75日=6,235円

 

こんな感じになり、だいたいそれくらいの金銭感覚で営業しているという事になります。

 

もちろん、2か月半ずっと、同じ水準の売上や稼動が得られる訳では無く、いわゆる「新台期間」に売上/稼動が非常に高い水準にある内に、より多く粗利を稼いでおいて、その後売上/稼動がダレてきた際には甘めに運用して…というお店がほとんどです。

 

ですが、今回のご質問にお応えするために、無理やり金額を弾き出しますと、前述したような考え方が成り立つと言えます。

 

補償についての考え方

次に、日あたりいくら、という具合に「営業補償」を求める事について、どのように考えているかお話しします。

 

これは、製品としての不具合(ハード面、プログラム面含む)があると、客観的にも判断できてメーカー側もそれを認めるのであれば、それに対する補償として何らかの金銭的な補償はあって然るべきだと考えます。

 

遊技機を設置して営業の用に供するにあたり、正常に作動しない、お客さん側がまともに遊技できない、ホール側に損失/負担が発生するのであれば、少なくとも製品の保証期間内であれば、その期間内に最大限の顧客(=ホール)ケアをして当然だと考えます。

 

保証期間はだいたい1~3ヶ月くらいの遊技機が多い訳ですが、その期間内に

 

  • 変則な遊技手順を踏む事で、想定外の出率等になってしまう
  • 可動ギミック等が故障し易い構造が認められ、発生事例が多い
  • 機種運用にあたり、ホール側の大きな負担(金銭面、手間、時間、人員を掛けて目配り/声掛けする必要がある、など)が必要な造りになっている

 

例えば、これらのような不測の事態が発生すれば、それに対するケアが無いと、当該メーカーとの今後の付き合い方にも影響すると言えます。

 

製造上の不具合により訴訟案件になった有名なものとしてゴールドXがあり、この訴訟の経緯などを詳しく紹介するのも参考になるかとは思いましたが、Mさんの年齢が分からないので例として挙げた際に逆に混乱してしまうと判断して、今回は下記の通りの簡易説明に留めました。

________

[参考]ゴールドX関連の訴訟(判決言い渡し日:平成20年4月24日)

内容簡易:変則押しによる払出性能の変化、およびホール側の損害について

 

①アルゼ(当時)に対して、遊技機販売上の「債務不履行」に基づく損害賠償責任が認められた。

 

②購入ホール側の、「休業損害」「運送費用」「保管費用」「検定費用」「広告宣伝費」「変更承認申請費用」について、各相当額の損害が発生した事が認められた。

 

③アルゼが提案した「ホール従業員が遊技客に対して押し順を告知する」という対策は、押し順を物理的に制約する事ができないため、特定遊技方法を防止する対策としては不十分である。

 

また、「液晶画面へのシールの貼付」によって、液晶画面に表示される映像を隠す事で、遊技機の面白味や娯楽性を大幅に減殺させてしまい、その結果営業用のパチスロ機として有すべき性能を欠いてしまい、債務の本旨に従った履行とは認められない。

 

加えてアルゼから、代替機や改良機「ゴールドXR」を廉価で提案した事が債務履行に当たる、というアルゼの主張も、債務の本旨に従った履行ではない。

 

このような事が認められた。

________

※関東/中部地方における当時の判決内容を、独自にまとめたものです。

 

その代わりに、直近年である程度名が知れていて、しっかりとした資料があるものを2件、事例として用意させて頂きました。

 

後段にて、紹介させて頂きます。

 

事例①

まずは、蒼天の拳2ZZ(導入開始:2014年6月)における、全日遊連とメーカーとの取り決め事項を紹介させて頂きます。

 

当時の資料から、要点を抜粋します↓

________

不具合発生に伴う営業補償等について

 

標記の件につきましては、去る8月4日に、対策機との入替作業に関する通知をしましたが、全日遊連から、「サミー(株)と協議中」となっていました「稼働停止を余儀なくされた店舗への営業補償」が、下記の通り決定したとの報告がありましたので、ご通知申し上げます。

 

1 上スピーカーの故障に伴う営業補償について上スピーカーの故障に伴って「蒼天の拳2ZZ」を稼働停止した日数(当該機の稼働データ等の疎明資料の提出が必要です。)に対し、日額4,000円の営業補償とします。

 

さらに故障部品の交換に伴う変更承認申請費用(5,200円+40円×故障台数)をサミー(株)が全て負担します。

 

2 対策機「T 蒼天の拳2ZZ」への入れ替えに伴う変更承認申請費用について

設置中の「蒼天の拳2ZZ」から対策機「T蒼天の拳2ZZ」へ入れ替える際の変更承認申請費用(5,200円+40円×「蒼天の拳2ZZ」の台数)をサミー(株)が全て負担します。

 

(注)本件に関しましては、サミー(株)の営業担当者又は代行店販売商社から対象店舗にご連絡をし、説明を行います。

________

ここまでが、同機の補償の内容です。

 

事例②

次に、CR浜崎あゆみ2(導入開始:2014年9月)の不具合における、全日遊連とメーカーとの取り決め事項を紹介させて頂きます。

 

当時の資料から、要点を抜粋します↓

________

(株)ビスティ製ぱちんこ遊技機「CR浜崎あゆみ2」の不具合発生に伴う営業補償について

 

標記の件につきましては、 去る10月29日に対策部品の通知をしておりましたが、この度、(株)ビスティから、全日遊連を通じ、不具合発生に伴う稼働停止への営業補償につきまして、下記の通り連絡がありましたので、ご通知申し上げます。

 

1 対象機種

型式名 販売名 型式試験番号

CR浜崎あゆみ2

CR ayumi hamasaki 2

第4P065100号

 

2 補償内容

(1)1台1日あたりの単価を日額3800円とする。

(2)部品交換に係る諸手続き費用を5000円とする。

従って、(3800円×故障台数×稼動停止日数)+5000円とする。

 

(注)稼働データ等の疎明資料の提出が必要です。また、上記算定の対象は本年12月31日(水)までです。

 

3 問合せ先
本件に関しましては、総販売元であるフィールズ(株)の営業担当者から対象店舗にご連絡申し上げます。

________

ここまでが、同機の補償の内容です。

 

まとめ

そんなこんなで、ごく簡単にではありますが、遊技機の不具合時における営業補償の考え方や相場金額などについて、事例を紹介しつつ説明させて頂きました。

 

ユーザー目線では、ホール側はいついかなる場面でも暴利を取っていて、何か不具合でもあればその機会にメーカーに噛み付いて更に得をしようとしている、という見方もあるかと思います。

 

そういった見方は否定は致しませんし、実際にそのような守銭奴的な営業感覚を持っているホール企業なり店舗もあるかと思います。

 

しかし、やはりメーカーとの関係上は、ホールはお客な訳ですから、客観的に認められ得る状況で不利益を被った場合には、それに対する金銭的な補償はあって当然だと思っております。

 

こういった考え方についてのご意見などは、読者の皆さん個々人のご判断に委ねたいと思います。

 

 

以上、今回は、これくらいにしておこうかと思います。

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2018年7月9日公開

11 comments on “「営業していれば絶対に儲かる。儲からないのはメーカーが悪い、補償しろ!」というのは不当要求だと思う-回答

  1. ぼー

    おかしいです、金銭感覚が。
    2か月半で購入代金ペイする?
    最低でも半年~1年かけてやらないと客減りは止まりません。
    誰だってわかることなはずなのに、ホールにはわからないみたいですね。  

    Reply
    1. daidai

      それはちょっと違うと思います。稼働とペイを混同しているように思われます。確かに10年、いや15年前くらいは台の寿命(稼働)が半年~1年以上ありましたが’、台の値段がずっと安かった上、稼働もついていたのでどんなに出しても2~3ヶ月で購入代金はペイできていたはずです。

      しかし、台がつまらない、客が新しい物に飛びつく、メーカーが肥大化して数も増えすぎて新台ばかり出す、開発も関係して台の値段が高騰する、他の余暇の使い方(主にソシャゲ)の流行によってパチ人口も減少する、不景気にもなる、そんなこんなで客が減るが、ホールの維持費用は増大化する、という背景でしょう。

      もちろん、ぼーさんのおっしゃる趣旨が、客が減っているからこそ購入代金回収も含めて長期スパンで経営すべし、というものであるならばその通りなのですが、古い台はバラエティレベルでしか稼働していないのが現状です。なんだかんだ稼働は圧倒的に新台に集中し、甘めに運用する古い台は軍団に独占される(つまり次の集客につながらない)、そういう背景では購入代金を2ヶ月半でペイ、という計算は昔からそうなのですから、経営目線からすれば何もおかしくないです。

      その結果がクソ釘になりクソ設定になり、まともに打つもんじゃない、その点も含めて店の自業自得、ということは楽太郎さんが日々述べられている趣旨でもあると思います。そんなのに引っかかったらただの養分ですよ、と警告してくれるだけでこのブログは価値があると考えています。

      実際、新台入れ替えをしなくなった店はほぼ潰れています。「古い台を大事に」なんてただの理念で、どうやったって客減りは止まらないのです。マグロと一緒で、動きが止まったらおしまいなんでしょう。客の立場からすれば、打たないだけのことです。

      Reply
  2. 貧乏社長

    その考え方であれば、釘のメンテナンスという名の、ホールにとっての客である、わたしたちユーザーから性能以上に損をさせる。というのも、問題な気がします(´;Д;`)

    Reply
  3. 匿名

    質問者さんがメーカーの方だとしたら、かなり横暴な言い分だと思います。通常、損害に対する補填は、社会通念上公正妥当な範囲内での請求という言い方になるかと思います。メーカーが認める不具合が発生して稼働停止の場合は営業補償の対象になると思います。マイホのカツ丼、ずっと稼働停止してるんですよね。稼働してたら釘やら何やらをイジってますって公言しているようなもんだものね。

    Reply
  4. ゴンザレス

    まったく内容の本筋と関係無いものの、個人的にあまりにもインパクトがあったので書き込ませていただきます。

    『CR浜崎あゆみ2』出てたんか・・・初代があまりにも色んな意味で強烈過ぎたので次は無いだろうなぁ、と思っていたもので(´・ω・)

    Reply
  5. 匿名

    本当に悩んでいますので、回答をお願い致します。当方 元から悩みやすい性格もあると思いますが、7月5日から本気で悩んでいます。
    内容は、偽札に関してです。先週、少し湿って柔らかくなった5千円札をサンドに入れたところ
    吸い込んだ後にエラーが起こりました。液晶に5000という数字とE67かE77という数字が交互に点滅してました。なんだろう?と思って少し悩んでいると、隣の男性が エラーだから店員呼びな、と言って、コールボタンを押してくれました。
    紙幣は中で詰まったらしく、店員がドライバーで開けて、ペンチみたいなので紙幣を出していました。 私はお礼を言って、紙幣を受け取ろうとしたのですが、スッと避けられました。えっ?と思って顔を見たら、液晶の部分に目配せをしたので、そちらを見ると、いつも通りに5000と表示されていました。ああ、始めて良いのか…と思いながら再度会釈して玉貸しを押したのですが、その間中、店員は紙幣を指で触ったり、眺めたりしていました。透かしを確認するようなそぶりはありませんでした。その時は、あー湿った紙幣がダメだったんだなあ、ぐらいにしか思わなかったのですが、夕方まで その店に居たのですが、ジロジロ見られてるようで、凄く気になりました。その後、全然当たらなくて 追加で3千円くらいを千円札で投入しました。その時はエラーはなかったです。
    結局、7千円くらい負けて 少しの出玉を換金しに行った時ですが、あの店員が私の方をジロジロ見ながら関係者室に入っていきました。
    その時に、初めて あれ?もしかして偽札とか疑われてる?と思い、急に不安になりました。
    不安になったので、次の日も午前中一杯、同じシマに行って打ちましたが、あの店員はおらず…
    でも、何かあれば、顔を見た瞬間に社員なり店員が来ますよね?何も言われなかったということは
    偽札ではなかったという事でしょうか。ちなみにその5千円札は前日に、そこの換金場から出されたものです。不安で仕方ありません。知らないうちに偽札を使ってしまったのでしょうか。
    色々ネットで調べていくうちに、本当に不安になり薬を飲むぐらいになってしまいました。
    このエラー表示は、なんなのでしょうか。
    また、店員が紙幣を持って行ったのは正規のやり方なのでしょうか。教えてください。
    本気で悩んでいます。

    Reply
  6. 匿名

    不快な質問をしてしまい申し訳ありませんでした。みなさんの回答を拝見して
    私の相談が 被害妄想的なおかしな物だと思いました。申し訳ありませんでした。

    Reply
  7. kaz

    メーカー発表の性能を下回る台と言うのであれば、確認シートから逸脱しない範囲で「メンテナンス」を行えばいいんじゃないだろうか?
    それすら行わずにメーカー発表値でも余裕で負ける様な「メンテナンス」の店が補償を求めるのはどうなんだろうか。
    メーカー発表値より多少出ても文句つけるくせに。
    パチスロサクラ大戦3のように。

    Reply

コメントをどうぞ! ※2018年に入ってから、本社業務が加わって忙しい立場になってしまいました。返信ご希望のご質問などは、お問い合わせフォームをご利用下さいませm(_)m