今回は、パチンコ遊技機の重量および島の耐久性に関するご質問にお応えします。
屍 さんからのご質問
いつも勉強させて頂いております。
昨日アップの記事を拝読し、素朴な疑問がありましたので問い合わせ致しました。
宜しくお願いします。
さて、取り付けが悪い店では台を引っ張ると手前にせり出して来る場合もあるだろうということでしたが、近年は〇狼や仕〇人のような豪華な台は非常に重いようですね。
【参考】2019年8月9日公開
『【出禁】パチンコ機の島への設置がユルい店で、ハンドルを引っ張って傾斜を寝かせて遊技していたら、出禁にされた-回答』
もしも、そのような非常に重い台ばかりを固めて設置した場合、島にかかる全体重量が超過して島自体が倒壊するような危険性はないのでしょうか?
もちろん、そんなのは店が新しいか古いかにもよるかと思いますが、プライベートで打っている時に玉詰まりを直すために店員さんが台を開けたり、揺すったりすると島全体が前後に揺れた経験などもあります。
重い台ですと台開放で島から外れてしまったり、島が倒れてしまったというような事例はないのでしょうか?
台の作りはますます豪華になっているようですからあながち無い話ではないのかなとも思いますが・・・・・
店長さんにお聞きするには下らない質問だと自覚していますが、ご回答頂けましたら幸いです。
________
ここまでが、屍 さんからのご質問です。
(全文そのままです)
それでは、回答です。
回答
結論
まず初めに、結論からお話しします。
- 重い台(遊技枠+盤面)の場合、ドア開放時等に島組みから外れて手前に倒れて来る可能性は?
- 重い台ばかりを同じコーナーにまとめて設置した場合、島自体が倒壊してしまう可能性は?
こういった主旨のご質問でした。
これらに対しては、
①台の設置には色んなやり方があるが、最少でも四隅4点留めされているため、牙狼/仕事人級の重量の台でもそんなに簡単には外れない
②上記に関して、島から外れまではしないが、同じ場所への設置期間が長くなると、その重量のせいで日々のドア開放により固定が緩んで、設置における垂直水平が狂い、遊技数値が変わって来る可能性はある
※ガタつきの発生により、引っ張ると動いたり、ステージ性能が上下したりといった具合に、遊技にある程度影響が生じる場合もある
③島組みは金属柱、還元機の玉補給~回収~リフト構造、妻板、化粧板等で適当な強度を持って構築されているため、仮に重量がある機種をまとめて設置しても、島が余程劣化していない限りは倒壊まではしない。
※ただし、十数年前までは遊技台が現行機の水準まで重くなる事は想定されていないため、遊技客が「普通の」遊技とは異なる操作をした場合や、店側が無茶な作業を実施した場合などは、倒壊の危険性はゼロではない(後述)
④遊技台が島から外れたり、島が倒壊して遊技客が怪我をしたような事例は、現時点では把握していない
…ざっと、こんな感じになります。
後段で、資料も提示しながら、解説させて頂きます。
牙狼「金翔」枠の構造について
重量がある機種の設置例として、屍 さんも挙げておられた牙狼の「金翔」枠について話題にしてみようかと思います。
<サンセイ「金翔」枠機種の構成>
- 遊技枠(牙狼フェイス、斬馬剣などを搭載)=36.5kg前後
- ゲージ盤面(釘が打ち込んである盤面+基板類)=13.5kg前後
- ガラス(複層)=3.5kg前後
上記合計=53.5kg前後
※ホールでの設置/使用にあたっては補給経路への玉の補給が必須になり、その分だけ更に重量増となる
※機種により、数値には若干の上下あり
牙狼TUSK OF GODや牙狼冴島などは、こんな感じの重量になっています。
その台での遊技に際して、ハンドルを握ったり、上皿に手を置いたりなどした場合は、おそらくは60kg以下の重量になる事はないだろうと推察されます。
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牙狼「金翔」枠の設置に際して
次に、前述した枠の設置について見てみます。
一般に、島への遊技機の固定に際しては、最短でも5cmサイズの釘を使用します。
どのメーカー機でも、遊技枠の木製外枠部分の厚みが約2cmである事を考慮すると、引っこ抜く際に釘抜き工具が使いやすいように若干余裕を持たせて釘頭が浮くように打ち込んだとしても、その深度は2.5cm程度はある事になります。
なので、多少ぐらついたからといって、遊技台が島組みから外れて手前のお客さん側に倒れて来るかと言えば、そんなに容易には外れはしません。
危険性はゼロ?
しかし、お客さんの遊技状況や、お店側の作業などの状況によっては、危険性もあると言えます。
©Sansei R&D.
画像資料にもある通り、多数のお客さんが体重を懸けるような操作を同時に実行した場合や、お店側の清掃時などにまとまった台数をドア開放した場合は、島組みに加わる荷重は一気に増します。
近年は、ホール経営/運営の環境や状況が芳しくない事もあり、今回話題にした島をはじめとして、設備関係に対して費用をかけて新調したり修繕する事に及び腰になっている場合もあるかと思います。
なので、100%危険性は無いのかと聞かれますと、不測の事態が重なった場合には、自信をもって心配はいりませんよ、とまでは申し上げられないというのが本音です。
以上、今回は、これくらいにしておこうかと思います。
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[記事情報]
2019年9月9日公開