警察官の天下りが「ホールの糞釘調整の野放し」の原因なのでは?-回答

今回は、ホール企業への警察官の再就職に関するご質問にお応えします。

 

まつだい さんからのご質問

色々しらべていたらここを見つけたので質問です。

 

疑問なのはホールは釘を叩きまくってぐちゃぐちゃにしますよね?それでどうして警察が動かないかです。

 

警察は身内に甘いのでホールが警察の天下り先になっていれば先輩のいるところは処罰しにくいというのはよく聞きます。

 

自分の近くには大手のくせに少しも勝てないホールしかなく糞釘調整の野放しの原因が警察がホールに多く天下りしているからだと踏んでいます。

 

そういう事実はありますか?答えにくいなら別にいいです

________

ここまでが、まつだい さんからのご質問です。

(全文そのままです)

 

それでは、回答です。

回答

結論

お住いのエリアには、過度な釘曲げによりまともな遊技が出来ないお店しかないのに、それでも行政処分を受けたりなどして状況が改善される事がないのは「警察がホールに多く天下りしているから」なのか?

 

という主旨のご質問ですが、率直に申し上げると、分かりません。

 

私が所属しているホール企業でも、日頃から交流がある他の同業の方のところでも、社内或いは顧問に元警察官の方を抱えていたために行政処分を回避した、という事例が1件も無いからです。

 

なので、「警察は身内に甘いのでホールが警察の天下り先になっていれば先輩のいるところは処罰しにくいというのはよく聞きます」というご指摘に対しても、一応私は中小ホール企業の上位役職者(本社のホール事業部の役職で係長以上)歴が13年以上ありますが、そのような事実は見受けられない、という回答になります。

 

次に、「警察がホールに多く天下りしている」という数値的な事について、いくつかの資料を元に回答させて頂きます。

 

「天下り」の実態について

「週刊現代」調べによる「霞が関全省庁キャリア官僚108人天下り先と退職金」や、特にIR領域において幅広い知見をお持ちの木曽 崇氏のブログ記事「警察とパチンコ業界の癒着について」における参照資料である「週刊ダイヤモンド」に掲載された内閣官房資料「国家公務員の再就職状況の報告」等を参照しますと、再就職先は三井/住友等の旧財閥系に代表される金融業界、センシティブな取り扱いが求められる許可業種である保険業、土地の権利などが複雑に絡む鉄道/道路関連の旅客鉄道業などが多く、ぱちんこ業界関連は上位10業種にすら入っていません。

 

また、国会の場においても、約20年前というかなり昔の事ではありますが、かの辻本清美氏が質問主意書というかたちで「天下り」の実態を問うています。

 

以下で、その質問および答弁の内容を引用します。

 

長文ですので、ご覧頂きやすいように適宜改行を施し、今回のご質問に関わって来る箇所については色付けして示します。

 

お時間が無いようでしたら、当該箇所だけお目通し頂いても構いません。

 

質問主意書

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平成十二年七月六日提出

質問第六号

 

「ナニワ金融道」にも出てくるパチンコ出店トラブルに関する質問主意書

提出者  辻元清美

 

京都市中京区で、診療所の近所にパチンコ店の出店計画が持ち上がり、トラブルになっている。

パチンコ出店をめぐるトラブルは、漫画「ナニワ金融道」にも書かれ、関西では後を絶たない。

パチンコ出店に関する風俗営業等の規制及び業務の適性化等に関する法律(以下、風営法)や警察官のパチンコ関連会社への天下りなどについて質問する。

国会法所定の期限内に答弁されたい。

 

一 風営法

(1) 風営法がパチンコ店の営業を規制しているのはなぜか。

(2) パチンコ店の出店規制は、憲法規定の「営業の自由」に反しないのか。

(3) 各都道府県公安委員会がパチンコ店の営業を許可しないのは、どのような場合か。

(4) 各都道府県公安委員会の許可、不許可はどのような手続きで決定されるのか。

 

二 天下り

(1) プリペイドカード関連会社、団体などを含め、パチンコ関連企業に天下った警察官はこれまでに何人いるか。

(2) 許認可の対象としている業種の企業に公務員が再就職する場合、何らかの規制はないのか。あるとすれば、規制が守られているかどうか、どのような方法でチェックしているのか。

(3) パチンコ営業に関する都道府県公安委員会の許認可が適正になされているかどうか、国民の理解を得るためには、警察官の天下りを禁止した方がいいと考えるが、政府はどのような見解か。

 

右質問する。
________

上記が、質問の内容です。

 

後段で、これへの答弁を引用します。

 

答弁

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平成十二年八月二十五日受領

答弁第六号

内閣衆質一四八第六号

平成十二年八月二十五日

 

内閣総理大臣臨時代理

国務大臣 中川秀直

衆議院議長 綿貫民輔 殿

 

衆議院議員辻元清美君提出「ナニワ金融道」にも出てくるパチンコ出店トラブルに関する質問に対する答弁書

 

一の(1)について

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号。以下「風適法」という。)は、ぱちんこ屋が客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業であることから、善良の風俗と清浄な風俗環境を保持し、及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するために、当該営業の営業時間、営業区域等を制限し、及び年少者をこれらの営業所に立ち入らせること等を規制しているものである。

 

一の(2)について

風適法第四条第二項は、都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)は、風俗営業の許可の申請に係る営業所が良好な風俗環境を保全するため特にその設置を制限する必要があるものとして政令で定める基準に従い都道府県の条例で定める地域(以下「営業制限地域」という。)内にあるときは、許可をしてはならない旨規定し、これを受けた風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令(昭和五十九年政令第三百十九号)第六条第一号が、営業制限地域の指定は、住居集合地域内の地域又は学校その他の施設で学生等のその利用者の構成その他のその特性にかんがみ特にその周辺における良好な風俗環境を保全する必要がある施設として都道府県の条例で定めるものの周辺の地域内の地域について行うことと規定している。

これらの規定に基づく規制の目的は、住居集合地域及び学校等の施設の周辺の地域の静穏や清浄な風俗環境を保持することにあり、これは公共の福祉に合致するものである。

また、風俗営業の営業所が存在することに伴い、営業所自体だけでなくこれに出入りする者によっても様々な騒音やけん騒、享楽的雰囲気が生じ、周辺の風俗環境に悪影響が生ずることは避けられないことから、風俗営業の職業活動の内容や態様に対する規制のみによっては、規制の目的を十分に達成することは困難である。

したがって、当該規制は、重要な公共の利益のために必要かつ合理的な措置であり、憲法に違反するものではないと解している。

 

一の(3)について

ぱちんこ屋に係る風俗営業の許可については、公安委員会は、許可を受けようとする者が風適法第四条第一項各号のいずれかに該当するとき又は許可の申請に係る営業所につき同条第二項各号のいずれかに該当する事由があるときは、許可をしてはならないこととされ、また、当該営業に係る営業所に設置される遊技機が著しく客の射幸心をそそるおそれがあるものとして国家公安委員会規則で定める基準に該当するものであるときは、当該営業を許可しないことができることとされている。

ただし、許可を受けて営んでいたぱちんこ屋の営業所が火災等により滅失したために当該営業所に係る営業を廃止した者が、ぱちんこ屋に係る風俗営業でその営業所が営業制限地域内にあるものにつき許可を受けようとする場合において、当該許可の申請が同条第三項各号のいずれにも該当するときは、許可をすることができることとされている。

 

一の(4)について

公安委員会は、風俗営業の許可を受けようとする者から風適法第五条第一項各号に掲げる事項を記載した許可申請書の提出を受けた後、当該許可の申請が風適法第四条に規定する許可の基準に適合しているか否かを確認した上、その許可をするか否かを判断している。

 

二の(1)について

警察を退職する際に国家公務員たる警察官であった者で、ぱちんこプリペイドカード関連会社、ぱちんこ関係団体等を含むぱちんこ関連企業に在職しているものは、平成十二年七月一日現在、四十七人である。
警察を退職する際に地方公務員たる警察官であった者で、ぱちんこ関連企業に在職しているものの正確な人数は把握していないが、都道府県警察が把握している範囲でその回答を求めたところ、同日現在、全国で百九十四人とのことであった。

 

二の(2)について

一般職に属する国家公務員は、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百三条第二項及び第三項により、人事院規則の定めるところにより所轄庁の長の申出により人事院の承認を得た場合を除き、離職後二年間は、営利企業の地位で、その離職前五年間に在職していた人事院規則で定める国の機関と密接な関係にあるものにつくことを承諾し又はついてはならないこととされており、同条の規定に違反して営利企業の地位についた場合には、同法第百九条第十三号により、刑事罰の対象となるものとされている。

地方公務員については、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)上再就職の制限に関する規定はない。

 

二の(3)について

公務員の再就職の問題については、職業選択の自由との関係や知識経験の社会的有効活用という面もあることから、警察官のぱちんこ関連企業への再就職についても、一律に禁止することは適当でないと考えている。
________

このようになされています。

 

補足

前段で紹介させて頂いた質問主意書およびそれへの答弁において、ぱちんこ業界関連会社/団体等への元国家公務員の警察官の再就職人数が47人、元地方公務員の警察官の場合は194人という内容になっていました。

 

この数が多いのかどうかは、なかなか判断が難しいところであり、私の方で「そんなに人数や割合は多くはありませんよ」とお話ししたところでご納得頂くのは難しいと思います。

 

今回のご質問では特にホール企業に対する「天下り」が「糞釘調整の野放し」の原因になっているというご指摘ですので、下掲の通りホール経営企業数などのデータを4つ紹介させて頂きますので、その数値の推移と上記の再就職人数とをご自身で照らし合わせるなどして頂き、「天下り」が横行している事がユーザーの遊技環境に対してマイナス影響している可能性が高いのかどうかをご判断頂くのが宜しいかと思います。

※資料の通り、答弁の当時と比べるとぱちんこ業界の規模は大幅に縮小していますので、それも考慮に入れて下さると宜しいかと思います。

 

矢野経済研究所は、全国のパチンコ経営企業数及び店舗数に関する調査を実施。

2018年12月末時点のパチンコ経営企業数は3,003企業、店舗数は9,794店舗と発表した。

[参照]「web GreenBelt」『パチンコ経営企業数は241減の3,003社〜矢野経』2019年4月16日up

 

[参照]日遊協HP

 

[参照]「遊技通信」

 

[参照]「Amusement Japan」

 

最後に、私の周囲に関してだけ申し上げると、品川、渋谷、新宿、池袋、上野など、東京エリアの要所と言える警察署の署長だと、退官後に適当な規模の会社/団体に「天下り」可能なポジションと言えます。

 

自社には「天下り」の方は居ませんのでその実態までは分かりませんが、例えば会社を代表して所轄の懇話会や年始の武道初め等の行事に出席させて頂く機会があった時に、署長さんと色々と話す中で後任を紹介されたり去就について軽くですがお話し頂く事もあります。

 

その際に、一度だけいわゆる「桐生メーカー」の社名が出て来た事があり、そこで初めて「ああ、これが天下りか」と得心したのが唯一の事例です。

 

そもそも、どれくらいの人数がぱちんこ業界に「天下り」していて、身を寄せた先でどのような役割を担っていて、取り締まり行政側に対してどの程度の影響力を保持しているのか?

 

特にホール企業での場合は「営業上の不備をお目こぼし」してもらえるだけの存在なのか?

 

こういった全容を把握するだけの資料が無いので、これ以上は何とも申し上げられません。

 

以上、これを見ろ、あれを見ろと、幾分乱暴な回答になってしまいましたが、今回はこれくらいにしておこうかと思います。

 

 

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[記事情報]

2020年2月22日公開

5 comments on “警察官の天下りが「ホールの糞釘調整の野放し」の原因なのでは?-回答

  1. ジャグキチ

    まあ、天下りがあるからって言うのは関係ないったら無いし有るったら有るよね(どっちだ笑)

    とあるA所轄に○ホールの件でチクリに行ったら早速動いてくれたんだけど(それが遠因で閉店に笑)、同じ所轄に△ホールの件で行っても(ちょっとわからない、うちらの管轄じやない)とのらりくらり。

    またある時はB所轄に○ホールの件でチクリに行くとこれもすぐ動いてくれたんだけど、△ホールの件で同じ所轄に行くと(わからないうちらの〜〜)とのらりくらり。あんたらの管轄の店でしょうがよーっての!

    c所轄でも同じ対応でした。

    ちなみに○ホールはそれぞれ違うチェーン店ですが、△ホールは同じチェーン店(別店舗)です。神○う○、死ねばいいのに。

    Reply
  2. 匿名

    単に管轄所轄のやる気があるかないか、(ホールに指導できる)人員が足りてるかどうかに左右されるのでは。
    生活安全課に各種書類出しに行っても毎回忙しいようでなかなか時間取って貰えないですし。
    まあやる気がありすぎる人が音頭を取ると、長野のように傾斜機やノギスでシートと1ミリ以下の単位までチェックされますが…。
    出荷釘だと回らないので多少開けてもダメになるので良し悪しでしょうか。無論閉める方が大多数ですけど

    Reply
  3. 匿名

    ジャグキチさんのコメントは、最近クソ釘台の動画が晒されたエスカスですよね。

    古くから打つ人間の心情からすれば、楽太郎さんが言う「所轄を舐め切っている」は正しくなく「所轄が舐め切っている」が正解でしょうね。

    天下り云々はどうでもよく実態として野放しになってることが大問題かなと。

    >楽太郎さん
    記事自体は楽しく読ませてもらってます。
    が、こうした店舗が堂々と営業し続ける限り業界の再浮上なんてあり得えませんよー。
    娯楽ではなく堕落産業だなとつくづく感じるこの頃です。

    Reply
  4. 匿名

    大阪府だけはバジリスク絆2入替までバジリスク絆の設置を全域で認められていたというのは何か大阪府警と店側でズブズブあいや良好な関係があるのではと邪推してしまいますが余所の店舗さんなんかはどう感じておられるのでしょう

    Reply
    1. 匿名

      無知を晒したいのか盛大な自爆なのか分かりませんが、検定と認定の違いも理解してないということですかね。
      ちょっと調べればすぐ分かるようなことを無理矢理こじつけても恥ずかしいだけかと。

      Reply

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