2007年大遊協青年部会定時総会における、石橋保彦氏(平和社長:当時)の講演内容紹介-【後編】

連載で紹介している記事の【後編】です。

 

はじめに

こちらの記事は、連載で紹介させて頂いている記事の締めになります。

 

まだ【前編】【中編】をご覧頂いていない方は、お手数ではありますが、こちらからお目通し下さい

↓ ↓ ↓

『2007年大遊協青年部会定時総会における、石橋保彦氏(平和社長:当時)の講演内容紹介-【前編】』

『2007年大遊協青年部会定時総会における、石橋保彦氏(平和社長:当時)の講演内容紹介-【中編】』

 

石橋保彦氏の講演内容【後編】

今度は、今行政がこの業界に何を求めているかをお話ししましょう。

 

それは「遊べる遊技機、遊パチの促進」「不正に強い遊技機造り」大きく分けるとこの二点です。

 

これを見ると当局が一生懸命頑張っておられるのが良く分かります。

 

これは先程話したように公安委員会と警察当局がパチンコ業界を守ろうとしているということなのです。

 

また、型式現況と今後の取り組みについてですが、回胴式遊技機の型式適合率の低下があります。

 

パチンコは十九年で八〇%から九十五%の適合率を持っています。

 

しかしパチスロは今二十五%から良いときで四十五%と適合率が低いのです。

 

不適合の理由は、回胴式新基準機の射幸性の上限を極めることへの固執傾向が顕著であるとなっています。

 

いわゆる四号機から五号機へガーンと落とされましたよね。

 

落ち方が激しいですよね。

 

しかしあれを悔やんでも駄目なのです。

 

なぜかと言えば、やはり過去に射幸性が高すぎたということです。

 

業界動向ですが、パチンコ・パチスロが一番華やかだったころは、参加人口が約三千万人で三十兆円産業といわれ、店舗数も一万八千軒もありました。

 

これが平成十七年、十八年あたりです。

 

遊技機台数は平成十八年が一番ピークで四百八十六万八千台ほどありました。

 

一店舗当たりの台数も十八年が最大です。

 

つまり大型化しています。

 

それと一店舗当たりの売上、一人当たりの年間遊技料金とも直近データが高いのです。

 

ピークがここで、ヘビーユーザー頼りになっています。

 

もうひとつ、この時にパチンコ・パチスロ合わせて四百八十六万八千台あるのですが、過去のパチンコのピークは三百九十六万七千台です。

 

最近は減少し二百九十三万三千台。

 

なのにパチスロは過去最高の二百万台を超しています。

 

要するにバランスが狂っているのです。

 

やっぱりパチスロは射幸性が高く、これをガーンと抑えようとしているのです。

 

ここをよく理解しないと駄目です。

 

本当は六月に向けてソフトランディングするべきだったのです。(脚注1)

 

パチンコ店にまだお客さんがいるうちに、遊べる遊技機に客を付けた方が良かったのです。

 

なぜかと言えばガランガランになってこの機械出しますと言っても、皆さんもお分かりの通り砂場の水で駄目なのです。

 

一番やりたかったのは四号機でまだお客さんが沸いている時に、こっちも良いよとバンバン宣伝をして、ソフトランディングしておくのが一番良かったのです。

 

しかしもう時代は戻りません。

 

みんなハードランディングの方に向かっています。

 

今なお四号機の入替があって、最後まで頑張りますと店頭表示してあるお店も見てきました。

 

本音なのかもしれませんが、それではまずいです。

 

ここからは未来の話を致します。

 

先ほど秦野先生の話をしましたが、日本に警察がある限りパチンコ業界は潰れません。

 

潰さないと私は信じています。

 

潰すつもりなら勝手に経済産業省に任せておいて検挙する側に回ればいいのです。

 

そうなったらどうなりますか。

 

この業界終わってしまいますよ。

 

それじゃ駄目なんです。

 

秦野先生の言葉を思い出してください。

 

間違いなくパチンコ業界は警察にとっても必要なのです。

 

犯罪の発生を吸収してくれる産業ではないですか。

 

ただし時間消費型レジャーであればの話です。

 

一番悪いケースは、今でこそ消費者金融が減ってきたものの、お店の近くに縦にサラリーローンが入っているビルがありませんか。

 

好ましい環境ではありません。

 

韓国のメタルチギの失敗は行き過ぎた射幸性と言いましたが、とにかく真剣になって、業界の健全化を目指し、射幸性を腹をくくって抑えなければいけません。

 

しかしバランスは大切です。

 

当局も一〇〇%遊べる遊技機を入れてくれとは言ってないじゃないですか。

 

そのバランス、ウェートが売上志向の機械に偏っているようではどうなるか分かりませんよ。

 

昔あったじゃないですか。

 

昭和二十八年、二十九年ごろの機関銃式の時です。(脚注2)

 

射幸性をあおりすぎたために廃止になり、結局四万軒とも四万数千軒とも言われていたのが八割減になりました。

 

メーカーは九割が潰れたという話があります。

 

そんなことにはならないと思いますが、過去に経験しているのです。

 

ですから皆さん、遊べる遊技機の比率を、今よりもう少しウェートを上げてください。

 

少し売上のある機械があっても当局は許可しないとは言いませんよ。

 

だけどうちは激しい機械ばかりのエリアだからといってやるのは考えものです。

 

どの店も遊べる遊技機を入れて、その比率を増やすことに真剣に取り組んでください。

 

先日一円パチンコをやっているお店の社長とお話しました。

 

今、一般的に店は一割粗で出しています。

 

しかし一円パチンコは利益率が高いのです。

 

利益が三〇%は取れると言っていました。

 

四円パチンコで九割還元と一円パチンコで七割還元ではどうか。

 

バランスで客付きが良くなったら、むしろ一円パチンコの方が良いのかな? 

 

皆さんに一円パチンコをして欲しいと言うことではなく、遊べるパチンコの例として挙げさせて頂きました。

 

メーカーは一円パチンコの機械は作っていませんから、釘とか無理はあると思います。

 

決して一円パチンコは楽な営業ではないと思います。

 

日本が世界に誇る哲学者に中村天風先生がいらっしゃいます。

 

先生の話には、マイナス思考、消極的、ネガティブな話は一切ありません。

 

常にプラス思考で、積極的で、ポジティブな話ばかりです。

 

今から生き残りをかけた死闘が来るかもしれません。

 

そんな時弱音をはいて、マイナス思考でどうするのですか。

 

みなさん絶対に明けない夜はありません。

 

出口のないトンネルはありません。

 

必ず春が来ますよ。

 

ただ順番が付きます。

 

例えば小学生が走ると、みんな良いところを見せたいから一生懸命頑張ります。

 

しかし一番から順番が付きます。

 

ちょっと油断して、少し気を抜いて、わずかに積極性に欠けたら、絶対に生き残れません。

 

積極的な気持ちを持っていれば、必ずこの業界は復活します。

 

私は未来をそのように予言しています。

 

日本が生んだ世界に誇るエンターテーメントが時間消費型レジャーとして定着し、健全娯楽として国民に愛され「大人になったらパチンコしたい!」の声を聞けるその日がきっと来ることを信じて、子々孫々までこの業界を守って育てていきましょう。

 

本日は長い時間ご清聴頂きまして誠にありがとうございました。

__________

【前編】【中編】と連載で紹介して参りました講演の内容は、これで全てです。

 

長文でしたが、最後までお読み下さり、感謝致します。

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脚注1:「六月に向けてソフトランディングするべきだった」

2004年7月の規則改正により、スロット4号機の経過措置による設置期限は、2007年6月末までと決まっていた。

当時の設置状況データを紐解くと、期限まで残り8ヶ月に迫った2006年10月末時点で、スロット市場における新規則機(5号機)の普及率は、わずか5%程度に留まっていた。

この講演がなされたのは経過措置末期の事であったため、文中のような発言に繋がったと言える。

設置台数などの状況については、画像資料参照

規則改正/内規変更とパチンコスロット動向対照表

©遊技通信 『遊技通信でみるパチンコ業界の60年』より

 

脚注2:「昭和二十八年、二十九年ごろの機関銃式の時…」

機関銃式(電動連発式)パチンコ機の普及による射幸性の上昇およびそれに伴う「賭博か、遊技か」という議論、また「バイ人」による賞品買取の実態などにより、ぱちんこ業界に対して社会的な批判が高まり政治の場においても問題視されるようになった。

これを受けて、1954年(昭和29年)11月16日、東京都公安委員会は連発式パチンコ機を禁止し、それは他の道府県へも波及して行った。

当時のホール軒数の大幅な減少については、画像資料参照

遊技場軒数推移(昭和24年~平成22年)

©遊技通信 『遊技通信でみるパチンコ業界の60年』より

 

 

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[記事情報]

2019年7月26日公開

3 comments on “2007年大遊協青年部会定時総会における、石橋保彦氏(平和社長:当時)の講演内容紹介-【後編】

  1. 宇内すけん

    はじめまして。読み応えがあり、とても面白かったです。
    特に警察との関係のくだりは初めて知る視点でした。
    公開してくださってありがとうございます。

    Reply
  2. 匿名

    おはようクズ太郎ちゃん、GA青山というお方の特集記事もたのむぜ。
    きみらの業界は本当に不可解だな…。
    嫌味抜きに、心から同情するよ。。。

    Reply
  3. ゴンザレス

    「なんか後編部分はこのブログで似たようなのを読んだことがある内容だなぁ」と思って過去記事を検索したら、警察庁の行政講話を紹介した記事でしたわ。

    2005年初頭に出された行政講話の紹介記事で、規制を前向きに捉えて10年後を見据えた記事内容。そのなかの「警察庁生活安全局生活環境課課長、田端智明氏による行政講話」の中身と似てますね。警察は決して業界の敵ではないという内容で、逆に真剣に考えてる中身。意外過ぎておぼろげながら印象に残ってましたわ。

    記事のタイトルはズバリ「大衆娯楽の王座からの転落(笑)」

    2005年に行政からパスをして貰って、
    2007年に業界重鎮が発言し、
    2019年の現在は・・・(´・ω・)

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