2007年大遊協青年部会定時総会における、石橋保彦氏(平和社長:当時)の講演内容紹介-【中編】

【前編】に続き、石橋保彦氏の講演内容をご覧頂きます。

 

はじめに

【前編】をまだご覧になっていない方は、ご面倒ですが、こちらからお願い致します。

↓ ↓ ↓

『2007年大遊協青年部会定時総会における、石橋保彦氏(平和社長:当時)の講演内容紹介-【前編】』

 

【前編】からの続き

ここでもう一度、私が業界に入った四十年前との比較をしてみましょう。

 

まず機械代は二十倍から三十倍です。

 

台売上は十五倍位というところでしょうか?

 

この数字だけみますと、台売上の上昇率よりも機械代の上昇率の方が高く見えますが、はたして内容(利益率)はどうなっているのでしょう。

 

実は当時の出玉率(還元率)は七十%から八十%でした。

 

今ではほとんどの店が九十%前後の還元率だと思います。

 

このような還元率の変化は過当競争を勝ち抜くために上げたということだと思いますが、逆にいうと射幸性が高すぎて還元率を上げないと客がついてこなかったとも言えるのではないでしょうか。

 

ここの所が大きな問題なのです。

 

昔は等価交換で無制限出し放題なんて店は一軒もなかった。

 

全店定量制(打ち止め制)だったんです。

 

つまり今の様に一部の勝ち組とその他ほとんどの大きな負け組ではなく、昔は勝っても金銭的には少ないけれどもかなりの数の勝ちを経験出来る勝ち組と、負けてもそれ程の金額ではないそこそこの数の負け組という構図でした。

 

パチンコで負けて高利貸しに金を借りたという話は聞いたことがないし、パチンコ代欲しさに強盗をしたなどというニュースもありませんでした。

 

私が思うに遊べる遊技機とは、台当りの売上高を抑えるにも限度があるので、売上を抑えるというよりは、むしろ全体の還元率が今よりも低くてもより多くの人達に当たり(勝ち気分)を体験させてあげることだと思います。

 

これがこの業界にとって今一番真剣に取り組むべき課題なのではないでしょうか。

 

では次に問題になっているカジノの話をしましょう。

 

カジノ議連が騒いでいるようですが、心配しないでください。

 

カジノがパチンコ店のようにあちこちに出来るはずがありません。

 

アメリカを見ても一部の隔離された特区だけですからパチンコ店のライバルではありません。

 

また、つっかけやジャージで入れません。

 

カジノと競合ということは考えなくていいと思います。

 

ただ怖いのは換金のところです。

 

カジノ(アメリカ資本)が入ってきた時、もし良くなかったら、恐らく「日本にはパチンコがあるからカジノがダメなんだ」とバカなことを言うかもしれません。

 

これが困るんです。

 

ここだけが気になっています。

 

ではカジノとパチンコの差を言いましょう。

 

カジノはギャンブル、博打です。

 

ですから偶然性だけです。

 

そしてギャンブルですから非常にゲーミングボードライセンスはハードルが高いのです。

 

いかさまをすれば大変重い罰が待っています。

 

これがギャンブル。

 

ところがパチンコはどうでしょうか。

 

パチンコは時間消費型レジャーです。

 

時間を消費するレジャーですからギャンブルではありません。

 

だから換金は許されないのです。

 

三点方式は苦肉の策なのです。

 

そして時間消費型レジャーゆえに両罰規定が甘いのです。

 

違反をしても罰則を受ける前に廃業届けを出してしまう。

 

行政は苦い思いをしているかも知れませんが、これがこの業界の実態です。

 

台湾でも二十年前ごろパチンコがはやり始めました。

 

しかし台湾では法整備がされず、一時的に増えたものの結果的には消えました。

 

最近では、皆さんもご記憶にある韓国のメタルチギ。

 

実は一気に三万軒近く出来ました。

 

造りはまるでパチンコ店そのもので、すごい大騒ぎでした。

 

換金は観光文化省が図書券を認めていました。

 

今はどうでしょうか。

 

実は今日ここに来る前に韓国コンピューターゲーム産業中央会の初代理事長に今の状態を聞くと「正確な数は分からないが二百軒から二百三十軒ほどあるかな。それは全てゲームセンターだ。もぐりで換金をしているところもあるが、それも取り締まりされるだろう」と言っていました。

 

何が原因だったのかとたずねると「射幸性をあおり過ぎた。自己破産の国民が増え、最後は健全な民衆の支持を受けられなかったのが一番の反省点だ」とおっしゃっていました。

 

今後の見通しも聞きました。

 

「全く見通しがたたない。絶望的だ」とのこと。

 

韓国のメタルチギが、行き過ぎたパチンコを教えてくれているような気がしないでもありません。

 

やはりパチンコの原点は日本国民が育てた大衆娯楽なのです。

 

困ったときにはいつも初心に帰る「原点回帰」が必要だと思います。

 

時間消費型レジャー、遊べる遊技機「遊パチ」は大阪の青年部会の皆様も一生懸命推進しているように、必要なことなのです。

 

マスコミのバッシングは異常過ぎると思いませんか。

 

昨日も守口で事件がありましたが、新聞には死体遺棄した犯人は無職とか清掃員とか書いてありました。

 

テレビを見てびっくりしました。

 

パチンコ店に勤めていたとパチンコ店まで映っていました。

 

ふざけるなよ、今は無職なのに以前パチンコ店に勤めていたことまで報道する必要があるのか。

 

このほかにもたくさんあります。

 

岐阜市郊外の店舗廃屋で起きたリンチ殺人。

 

この時も店舗廃屋なのにわざわざ元パチンコ店の廃屋と報道されました。

 

事件とは関係ありません。

 

埼玉県川口市で幼稚園児の列に車が突っ込み死傷者が出た事件。

 

事故を起こした男のことをテレビで「前日渋谷でパチンコをしていた」と報道していました。

 

私は東京に住んでいますから分かりますが、渋谷から鳩ヶ谷まで帰れますよ。

 

酒を飲んでいたのでしょう。

 

だから泊まったんでしょう。

 

パチンコをやったという言い方がおかしいのです。

 

強盗、泥棒の類ですが、そうすると必ずパチンコ代欲しさにと言われます。

 

関係ないと思いませんか。

 

盗んだお金はパチンコ代でご飯代は他のお金でと使い分けているはずがないじゃないですか。

 

一番嘆かわしかったのは給食費の未納の問題です。

 

こんな親が海外旅行したりパチンコに行っているとあちこちのテレビでやっていました。

 

そのためにその給食費を納めていない親の子供は辛い思いをしていると思います。

 

あるいは給食費を納めないでパチンコをするようなバカな親がいるから、真面目に払っている親御さんの子供の給食の質や量が落ちるとか言っています。

 

どちらにしても子供たちは嫌なイメージを抱いていると思います。

 

パチンコのニュースは暗いものばっかり。

 

これで子供たちが大きくなってパチンコをしたいと思うでしょうか。

 

絶対に思わないと思います。

 

こんなことで良いのかと思い、訴えてやるとばかりに私も調べました。

 

調べてみて愕然としました。

 

捏造記事ではないのです。

 

元パチンコ店従業員がパチンコ店で働いていた時に起こした犯罪ならまだ分かりますが、今は無職の男が元パチンコ店従業員だっただけで元パチンコ店従業員と出てくるのでしょうか。

 

おかしいじゃないですか。

 

だけど元パチンコ店従業員というのも事実なのです。

 

私が小さいころは、父親の帰りが遅いと思うと、大体パチンコと予感していました。

 

あめ色の袋を抱えて帰ってくるのです。

 

それを見たらパチンコへ行ってきたなと分かるのです。

 

当時の子供たちは親が良いと言うまで勝手に袋は開けられません。

 

どんと置かれた袋を気にしながらご飯を食べたものです。

 

ようやく父親が袋を開けてくれて、砂糖や味の素を母親に、我々にはキャラメルなどの甘い物をくれました。

 

その時に子供心に大きくなったらお父さんみたいにお酒を飲んで、タバコを吸って、パチンコ屋さんに行ってみたいと本当に思いました。

 

多分そういう人は多かったはずです。

 

あのころの子供には大人になったらパチンコをしてみたいという夢がありました。

 

私はそうした幼いころの思いもありパチンコ業界に入った訳ですが、今の子供さんが大人になったらパチンコをしてみたいと思うようになると思いますか。

 

パチンコは嫌なものと洗脳されていると思いませんか。

 

これは大変困った問題です。

 

では次に行政が我々を守ってくれているという話をします。

 

皆さんの風俗営業許可は、各県の公安委員会が下ろすのですが、各都道府県の警察が実務を行っています。

 

もし規制がなかったらということを考えてみてください。

 

規制がなかったら、もし病院の隣だろうとどこでも好きに建てることが出来たら、何でもありの状態になってしまいます。

 

玉一個四十円でも四百円でも四千円でも四万円でも自由にしたら、一分間に一千発でも二千発でも発射できたとしたらもしそうなってしまったら業界があると思いますか。

 

ないですよ。

 

絶対にない。

 

それでは韓国のメダルチギと同じです。

 

射幸性をあおり過ぎて終わりです。

-広告-


ここで昔の話に戻ります。

 

私は群馬県の出身です。

 

群馬には、福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三、有名な大臣が出ています。

 

私が高崎市で平和の直営店の店長をやっていたのは皆さんご存じだと思います。

 

当時はヤクザが「みかじめ料」を取りに来ました。

 

もちろん私は払いませんでしたが、その時ヤクザが言っていました。

 

「元々パチンコは換金じゃないか。換金は俺たち裏稼業の仕事、お金を出さないあんたの神経がおかしい」と言われました。

 

何を言われても払わなかったので、私は手の骨が見えるまで切られました。

 

前歯が二本も折れる程殴られもしました。

 

それでも当時は命がけで店を守ったのです。

 

そんなこともあり、家族にも「そこまでしてパチンコ業界にしがみつく意味があるのか」と言われ、この時期正直ちょっとこの業界が嫌になっていました。

 

私は中曽根新風会に入っていて、幹部もやっており、元警視総監の秦野彰先生(後に中曽根内閣の法務大臣)が参議院選挙に当選した直後に、国会に先生を表敬訪問した時の話をします。

 

先ほど話したように、私はパチンコ業界が嫌になっていました。

 

友達には「パチンコやってるのか」とか、家族にも「いつまでパチンコをやっているんだ」と言われ、ヤクザには危ない目に遭わされるし、この業界が少し嫌になっていました。

 

そんな時期に表敬訪問し、簡単な自己紹介をすることになりました。

 

私の順番が来て「私はパチンコ屋です」と言ったのです。

 

すると秦野先生が「良い商売じゃないか」と言われたので、私はカチンときました。

 

皆が私の商売を良いと言っていないので、その言葉を聞いて私の頭はおかしくなってしまいました。

 

先生に「誰も私の商売を良い商売とは言ってくれませんが…」と食って掛かったのです。

 

すると先生はこうおっしゃいました。

 

「日本は世界に検挙率を誇る法治国家、治安維持警察がある。その理由に島国ということもある。

 

しかし理由はそれだけではない。

 

勤勉な日本の労働者がまっすぐ家に帰ったらどうなるか。

 

ひどくなるとおかあちゃんの顔も見たくなくなる。

 

それで何をするかといえば麻雀。

 

麻雀ならまだ良いが花札賭博、投げ銭、ジャンケンでも博打は出来る。

 

女房や不動産の権利書を質に入れてまでやるような時代に戻れば結局犯罪が増える。

 

殺人や誘拐といった大型犯罪数は少ないが、ちょっとしたいざこざ、殴り合い、賭博も犯罪は犯罪。

 

しかしこれらを全て立件していたら犯罪件数が多過ぎて検挙数が下がる。

 

それを吸収してくれているのがパチンコ業界なんだ。

 

日本の警察にとって本当にありがたいと思っているんだ。

 

だから私はパチンコは良い商売だと思っている」

 

「パチンコ業界と警察はそういった関係なのですか」と聞くとハッキリ「そうだ」と言ってくださいました。

 

ただ射幸心をあおり過ぎるのは良くありません。

 

そうなれば韓国のメタルチギと同じになる可能性が高いからです。

________

ここまでを【中編】とします。

 

続きは、【後編】をご覧下さい。

 

 

コメント頂ける方は、下の方からお願い致します。

 

 

※「参考になった」という方や、常連読者の方は、1日1回のボタンPUSHにご協力願います↓ m(_)m
にほんブログ村 スロットブログへ
にほんブログ村

[記事情報]

2019年7月26日公開

3 comments on “2007年大遊協青年部会定時総会における、石橋保彦氏(平和社長:当時)の講演内容紹介-【中編】

  1. ゴンザレス

    秦野章氏が初当選したのは1974年、次は1980年。法相時代は1982年でロッキード事件で色々とゴニョゴニョ。

    いずれにしても、この秦野氏からの御言葉を頂戴したのは1980年以前、たぶん1974年の初当選の方ですかね?

    すなわち前編で言及している「フィーバー」が発売され大活躍する前の、ゲーセンのスペースインベーダーに駆逐されかけるくらい射幸性の低い、まさに大衆娯楽時代。

    女房や不動産の権利書を質に入れる所か、女房『が』不動産の権利書を質に入れて熱狂するほど時代を経験していたら、そんな心強い言葉をいただけたのでしょうかね?あのオッサンだとハッキリと凄いことを言いそう(´・ω・)

    どちらにしろ1980年前の警察からの印象やら関係としては、なんとも貴重な証言ですねぇ。

    Reply
  2. Hiroshi

    前編もですが出て来る単語が今の時代に色々とリンクします。
    カジノ、参議院選、台湾パチンコ、韓国パチンコ(メダルチギ)、射幸性、機械代上昇、ヤクザの排除、反パチンコ報道などなど
    だから敢えて長文を記事になさったのでしょう、意図が伝わりました。
    ゴンザレス様も仰るように貴重な講演だと思います。後編のUPを楽しみにお待ちします。

    Reply
  3. Pingback: 2007年大遊協青年部会定時総会における、石橋保彦氏(平和社長:当時)の講演内容紹介-【後編】 | パチンコ屋の裏話 現役店長楽太郎のお部屋

コメントをどうぞ! ※返信ご希望のご質問などは、お問い合わせフォームをご利用下さいませm(_)m